なかよし2006年7月号感想

やはり「まもって!ロリポップ」のアニメ化は「水色時代」と同じパターンでしたか…
どうでしょうね。でも素直に考えましょう、久々の「なかよし」オリジナル作品のアニメ化、と。

そして「キッチンのお姫さま」の講談社漫画賞受賞は素直にとても嬉しいです。

付録のペットボトルホルダーはイラストがなく文字ロゴだけなので、僕でも抵抗なく使えるのがありがたいです。
紙袋も案外使える品です。

作品は…全体にちょっとグダグダして梅雨の湿気が身にしみますが、「若おかみは小学生!」は期待以上にすばらしかったです。

若おかみは小学生!(おおうちえいこ/原作:令丈ヒロ子)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)ゆめゆめ☆ゆうゆう(花森ぴんく)オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)ボンボンビザール(白沢まりも/橋本裕志)ふたりはプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)少女天使みるきゅ〜と(菊田みちよ)ママコレ(遠山えま)きららプリンセス(小鷹ナヲ/田中梨花)シュガシュガルーン(安野モヨコ)地獄少女(永遠幸)恋愛向上委員会ジューシーフルーツ(有沢遼)予告

若おかみは小学生!
期待以上の最高傑作!最高の原作に最適の作家の組み合わせでした。
まるで一周六キロのジョギングコースを調子に乗って三周してしまったようです…ものすごくきついけれどすごい充実感。
あまりにも過酷だよ、と何度も見ていて叫びました。
冒頭のごく普通の暮らしはとても明るく幸せそうで、多くの読者にとって一番自分と重ねやすいでしょう。
このペンダントが、今後のシリーズでどう活きてくるかも気になります…原作一気に読んでしまおうかな…
事故自体より、不思議な存在のほうが強調されていますね。
一度に両親と…話していたのに「いま面会できないの」という嘘に、まず怒りになるけれど何よりやるせない思いがあります。
おばあちゃんの、すぐに真実を伝える剛さがじわっと伝わるようです…一番重要なキャラクターを、まずこの面から丁寧に描いているのが…
しかし、両親を失だけでなく住み慣れた家も友人も皆失う、というのは二重に辛いですね。
不思議が何度も強調されるのも、そのたびになんだか心地よくなります。
みんな一応顔見知りなんですね。
おばあちゃんの雰囲気が病院とは微妙に違い…机は同じなんですね。でもすぐわかるでしょう、畳の和室で机は無理だと。僕は畳の部屋で暮らしていた時、畳が椅子に負けて磨り減るので鉄板を敷いていました。
少し心を閉ざしているおっこに、少し背を向けるように…このおばあちゃんの言葉が、驚くほど胸を打ちます。
「泣くんやったらもっと思いきり泣けや」という言葉、この口を抑えての痛々しい泣き方を見ているとほっとします。
もう一人の男の子の登場も素敵です。
さりげなく花を直したり、おばあちゃんの女将としてのしっかりしたところも…でも、こんなにも早く客に挨拶させるなんて。もっとちゃんと準備期間があった方がいい…と思うのが、僕の年代から来る甘さでしょう。
おばあちゃんにとっては、その厳しい世界があたりまえだから…東京という甘い世界は逆に、想像もできないのでしょうね。
今日からは旅館の娘、とはっきりさせる必要があるのでしょう。彼女の心の傷よりも…
おばあちゃんの心臓もいい伏線です。
正座して頭を下げるのも、ちゃんと練習してからのほうが…と思うのも僕が現代の人間だからで、古風な世界はまず「盗んで覚えろ」であって正座などはできてあたりまえ…ちょっとため息が出ます。
あかねくんの気持ちが分かるからこそ…といっても、客観的に見ればここでミスをしたのはおばあちゃん、に思えますけど、ここは儀礼的な言葉をかけてちゃんと謝るのも計算のうちでしょう。
おっこの激しい言葉とおばあちゃんの厳しさは胸が痛くて痛くて。
今の僕は、厳しい世界も客観化して見る事はできますが…
さらにおばあちゃんまが倒れてしまって、家族が一人?
そういえば、本来なら旅館はおじさんおばさんたちが見ているはずなのに…おばあちゃんもおっこ以外寄りがないって、何があったのでしょう。両親のどちらも、本来なら唯一の跡取りなのに。
しかも今の段階で養子も取らずにいた、ということは両親が東京で暮らしているのは…旅館を継ぐことは前提で、多分修業の名目で関係した仕事をしながら今だけ自由に暮らしていたのでしょうか?それとも旅館を継がないことは了承済み?
おっこに継がせるともう決まっていて、もうしばらくしたら修行に出す予定だった?
それ以前に、旅館のスタッフが付き添うべきでしたよ。おっこが怒鳴られる必要はなかった…
ウリ坊の助けは実に嬉しいです。
翌日もう働いているおばあちゃん…これはちょっと個人的にも辛い場面です。
相当多くの読者にとっても、仕事で無理をしている家族を見るのは他人事ではないでしょう。
なぜここで真月さんが来ているのかがちょっと…まあ、笑って見逃しましょう。
ここで善悪ととらえるのは公平ではありません…どちらも必死、いや秋好さんのほうが船が大きい分、沈む時にはもっと大変なのです。
言い方は意地悪いですが、事実としておばあちゃんがこの状態になって…後継ぎがいない、という時点で詰んでいます。おっこの親が継ぐ予定があったのなら、事故死の時点で…。
おっこが意地を張ったのは単なる無茶ですよ。十年は修行していなければ…おばあちゃんもさぞかし辛いでしょう、これは。むしろ旅館を売ってしまうか、信頼できる管理者を入れるかすべきです。
真月さんというライバルも、これからとても大切な存在になりそうですね。
この年齢で修行というのは無茶だ、とおばあちゃんも分かっているのでしょう…一気に厳しいおばあちゃんの態度も、今度はむしろわくわくさえします。
きちんと練習させてくれるのは…エツコさんはこれまでの甘い世界と厳しい世界、どちらも分かっていて、なんとかその通訳をしようと思っているようですね。
無理をして失敗するのも子供らしく、むしろ好感が持てます。
その情けなさも痛いほど分かりますし。
ここでウリ坊がいてよかったです。子供は大人に、そういうことで心を開くのは無理ですから…
「自分が使いものにならないなんて」「そらそうやろ いまごろ気づいたんか」この言葉もすごく感動しました!
まさにそれが人生の出発点ですよね。なんだか泣けてきそうです。
みんな旅館関係なんですか…でもそれはそれで、将来辛そうです。中小自営業には不利な時代ですから…それが逆転する可能性は…うう…
真月ちゃんが接客してから来ている、ということで自分が情けなくなる、というのはますます嬉しくなりました。
いい目標が目の前にあって、そして自分を反省できる強さもある…同年代の僕など比べ物になりませんよ。
この名物菓子コンテスト、というのもいきなり面白いことに…まあ、いきなり困った客の接待じゃ大変すぎますしね。しかしこの子、無謀で大胆!怖いもの知らずというか。
ちゃんとやる、と自覚はあり、料理人にも挨拶する…もともとの家での躾もよかったのでしょう。
おばあちゃんも、お客様のあかねくんをこういうことに使うなんて…厳しさの中のやさしさに胸が一杯になります。
石の連想も面白いです。料理描写は『ホッペにチュ―ボー!』がおおうち先生の身になっているな、とすごく嬉しいです。
この約束も嬉しいです…見ているウリ坊が、自分はもう必要ないかなと思うところはちょっと寂しいですが。
この会場…税金の無駄遣いの臭いがぷんぷんしますが、気にしますまい。
疲れてやけどをしたのが不思議で癒されるので、冒頭の事故から一気に伏線がつながるのもいいです。
ウリ坊が正体をさらしたのは少し寂しくもなります。
結果的にはいい披露になってしまいました。
そしてあかねくんとも…この心の通じ方、素敵です。額へのキスも遠慮があって心が浮き立つようです。
これからも大変でしょうけど、彼女なら大丈夫です…女の子という生き物がすごいのか、おっこちゃんがすごいのか。
大人の厳しい世界をぱっと子供の目線で…食べ切るのが大変ですが素晴らしいご馳走でした。
こういうのはどんどんやってほしいですね。本誌連載も大歓迎です!

しゅごキャラ!
すごくカッコいいじゃないですか、キャラなり。
躍動感のあるアクションも心地いいです。
それにしても、簡単にはつかまらないんですね。
デキる子…というプレッシャーに苦しむ雪ちゃんの姿もすごく共感できます。
同時にあむちゃんの、今は同じとは思えないのですが読み返せば同じと分かる苦しみも…
僕も自分が変わるのは怖いです。でも成長を拒むことはできませんが…特にあの頃は本当に成長するのが怖かった、成長したくなかったです。知識は欲しかったですが、それもフィルターをかけた理数や歴史だけでしたし。
逆に、なりたい自分を象徴するしゅごキャラには…この言葉は辛いですね。
外キャラにむかむかするのも…理解はできますが、はたから見ればうらやましいだけですね。
だからこそ余計、彼女は本質的に孤独なのでしょうが。
いきなりキャラチェンジして切れた…ここは少し残念でした。×キャラについて、期待しすぎていましたから…こういう変化ですか。
これでは単に、彼女の本音をぶちまけただけです。
この二階堂先生が一々妨害するのは?
キャラなりもできない、でも…全てに背を向けることもできない…辛い状態ですが、居心地がいいのもわかります。
プラネタリウムから変化の別の意味を知るシーンは実に印象的でした。
単に破壊するだけの×キャラは余計がっかりします。もっと深いところからの破滅、堕落…妄想の自己との同一化など人格障害レベル、自己を喪失させて世間と一体化すること、狂信などに向ける存在だと期待していたので。
キャラなりをはっきりした変身シーンでやってくれたのはさすがに華麗でした。
そして、目が覚めた雪ちゃんにかける言葉も…同じだと分かったからこそ…ふっと心が温かくなります。

ゆめゆめ☆ゆうゆう
なぜあおいくんまで…
「あたしを守るためなら妃女をキズつけてもいいの?」という言葉はきついですね。
でも…どうしようもないんですが…烈火くんに選択の余地はないです。あわれみでつきあっても何の解決にもなりませんから。
いきなりのましろちゃんの行動、そこになぜかくろべえがいたりかなり強引ですが…
強引に役割を押しつけられることに対する反発も…それが結局、妃女を助けたい、という思いから動き出すのは面白い心の動きでした。
考えてみると、妃女ちゃんを心配しているのは優女ちゃんだけですね。
麒麟が烈火に声をかけるのもどうなるのかわくわくさせられます。
ましろ、黒部、そして烈火の登場はなんとも言えず嬉しいです。
というか陰の世界の目的とか色々わからないですが、次以降分かってくるでしょうか?

オレンジ・プラネット
いいテーマでした。
これは本棚の構造自体が悪い。
というかわざとでしょうか…それとも単なる力の入れすぎ?
自分で片付ける…あ〜あ。大変です。
「ヤキモチやいてたんだよ」という言葉は彼女の耳には入っていませんね。都合のいい耳をお持ちで。
栄介先生も、ここで来たのが太郎ちゃんじゃなくて大人だったらどうしていたのでしょう。
で…ったく、栄介先生に告白してどうするよ…もうもう!
押し倒しての妄想もかなりすごいものがありました。まあ大人は別の妄想をしますが…というかこの氷を口に押し込むシーン、大人の妄想よりエロいんですが。
心配を拒絶するのは…逆にここでは、栄介先生の気持ちのほうが分かります。
で、なぜこの太郎ちゃんと香がデートしているのか…誰かのいたずらで、両方デートと思って来てみたら男二人で真相に気づいて二人で遊びに出かけたのか、と思いました。
みんなででしたか。
栄介先生も災難ですね、この状況は。
ほっといてください、といわれて初めて相手の気持ちが分かる…このシーンはなんだか気もちいいです。
それが妙に、ちょっと頬に触れられただけでなんだか…ドキドキするシーンになったのはご愛嬌ですね。
ちょっと大人との会話も楽しそうですね。
さて、指を差す相手は…太郎ちゃんだったら大爆笑ですが。

かみちゃまかりんChu
これまでのアテナからアフロディテ…神化できる神も変わるんですね。
和音くんの嫉妬は見ていてすごく楽しいです。これまでの完璧超人よりこのヤキモチ暴走少年のほうが好感持てますよ。
『走れメロス』の引用は爆笑でした。
すずねくん、こうしてみると小さい頃の和音くんにそっくりです。表情を色々浮かべる帽子も。
将来は本当に結婚、でドキドキしていたら、いきなり和音くんが浮気…ここは爆笑でした。
強引に引っ張られて気がついたら巻き込まれて撮影所に巻き込まれる、この強引な展開も楽しいです。
色々華やかな世界と絡むのも面白そうです。
くっきりした陰影も強烈です。
女を女神女神と口説きながら「ママに見せてやりたいよ」は、読者全員地の底までこけたでしょう。
和音くんの登場も予想以上に華麗です。
強引に男同士をくっつけてしまう…ここは笑えました。
結局二人で撮って解決、とは…ハプニングに強いというか、お気楽な撮影です。
これから本格的に話が始まりますね。楽しみです。

キッチンのお姫さま
講談社漫画賞受賞おめでとうございます!とても嬉しいです。
出てきた理事長の酷薄そうな雰囲気、かなり存在感があってすごく楽しみでした。
本来ならマスコミ側に流せばいいのですが、両親の件を悲劇として話題にする、という操作がわかりやすく出ていました。
取材を四人四様で受け止めるシーンは非常によくそれぞれの感情と立場がでています。
いきなり注目され…「いじわるしてごめんね」という言葉はむしろかさぶたをめくられたような感じもします。
空先輩と理事長の会話を立ち聞きする、という展開も裏切られたショックが伝わってきます。
うつろな絶望した目にはぞくっとしました。
最近情けなかった大地くんがここで一気に男を上げました。で…大地くんもなにもしない…惜しいかも。
空先輩の行動はうわこの手できたか、と大きく万歳するほかなかったです。
料理で気持ちを伝える、という…はあ。ここまでやられたら嘆息するほかないです。
それが、まさかナジカちゃんの告白につながるなんて!
とんでもないことに…どうなるのでしょう。

ボンボンビザール
困惑がくすぐったいような感じで神経に直接伝わってきて、たまらないです。
ななみちゃんの、隠れたりちょこまか動くところもなんだか可愛い。
そして「いないよー好きな人なんてっ」という言葉、これはもう星の瞳一直線かと期待させてくれました…
マスコットを相手が三日間持ち続けてくれたら…それはまあ、好きな人じゃなきゃ女物のマスコットを肌身離さず身につける、なんてするはずないです。
騎士が意中の婦人に贈られた布などをつける、というのも思い出しますね。
おまじないのために身につけているものを…そのときのななみちゃんの寂しそうな表情もドキッとします。
部室侵入からのどたばたも相変わらず楽しめました。男女逆だったらただの変態です。
遠くに行かせて人が寄りつかない…とんでもない魔術師なんですね、二人とも。大天使や四大精霊の召喚も本当はできたりして。
ここで一哉くんの隣の男子が近藤くん、と…初読時は気づきませんでした。ここでやっぱりな、と気がつくべきでした。
そして…中庭で「おまえ…いまさ…好きなヤツいる…?」で、それにななみちゃんが迷って…うう、ここはたまりません。
ちょーっと待った、がななみちゃんじゃなくて近藤くんだったのはむしろ嬉しくなります。
とめるために後ろから抱きついてしまったのも脳みそ爆発ものです。
まあ、これは…笑うほかありません。
マスコットが近藤くんのところに行ったのも必然でしたね…まあ、とんでもないことにならなくてよかったです。
ま、落ち着いて名簿を調べればよかったのですが。
花が咲いたところでいきなり…加速してきました、面白くなりそうです。

ふたりはプリキュアSS
苦悶の表情、なんだかすごいです。
いきなり出てきた、強烈に鋭い印象の二人…強酸みたいな感じがします。
双子でしょうか?
こうして周りを疎外して、いじめられないか他人事ながら心配です。
強引にものを食べさせるのは一本取りましたね。
みんなの会話がつまらない、と思うのもわかります…僕がしたかったのは極端に幼い作品の話か、または科学や政治、古典の話かの両極端でしたし。いや、今でもそれは同じですね。
でも、このみんなのくだらない(僕には興味がない、というだけです)会話は…もしかしたら、話されている情報とはほとんど関係ない、昆虫がフェロモンのやりとりをしているように気分、感情をやりとりして、無意識に高レベルなネットワークを作っているのでは、という気もします。
伝言ゲームに「それって命令?」となってしまうの、ひょっとして…戦争ボケ?
弱くておろか…確かにホロコーストなどを思えば、滅びて当然と思うのもわかります。
でも、強いライバルならちょっと視野を上げればいくらでもいますよ。
どこかの大学の図書館で、ガロアや相対性理論の原論文、フェルマーの最終定理の証明を一度読んでみればいい…第一まだリーマン予想も残っています。
またギネスブックでいろいろな種目の世界記録を調べて、挑戦してみればいい。
英米=世界のエリートたちなら楽しむどころじゃないライバルはいくらでもいるでしょうね。
敵だと思いもしない咲たちののんきさも呆れるほかないです。
思いの強さが力につながる、とわかっている…自分たちも同じように、限界を超えたことはないのでしょうか?
どうなるにしても、薫と満にも限界を超え、命を燃やして欲しいです。

少女天使みるきゅ〜と
あ…終わりじゃなくてよかったですね。
本来なら、このロウソクから数回引っ張れたのかもしれません。あっさり意志の力ではねのけてしまいましたが。
みうちゃんの偽善を責める言葉、なんだか納得します。
でも結局は無理心中の理由を探しているだけのような。
「何千年も前から敵対していた!!いまさらなかよくなんてできるわけないじゃない!!」は、各地の民族紛争を思うと実に辛い言葉です。パレスチナだって実質は百年も経っていないのに…
結局、みう、翼の二人はどこにも居場所がない…そして利兎ちゃんは…こうして三人で死ぬのが一番いいのかも、という絶望感さえあります。
飛亜さんの行動は…残念ながら、それを生み出す情念が伝わってきませんでした。
天使に対する強烈な憎悪が伝われば共感できたかもしれませんが。
みんなが争っているのが間違っている、という思いが、「たおすんじゃない助けるんだ」という言葉になるのは…現実にはあまりにも希望は少ないのですが。
一体何があったのか、いまいちわかりにくかったです。華やかではありますが、神聖さは感じられませんでしたし。
おとなしく和解しているのも…なんだかあっけないですが、まあ大人の事情というものでしょうか…
しばらくはお休み…どんな形で再スタートするか、楽しみです。
大きなドラマになればいいのですが。

ママコレ
冒頭の一ページは無視して…
漢ですね、陽介。二、三日まともに声が出なくなってもいい、全声で応援します。
オチは力が抜けました…何をやっているのやら。
「校長先生のおかげでベビーを学校に連れてきていい」…普通はだめですよね…犬猫と扱いが違いすぎます。
この身体測定自体は見ていて楽しいですが。
女装黒川はとっさにわかりませんでした。
間抜けで終わるかと思ったら、「おまえなんてもういらねーよ!!」…うわ…
飼い主の同意がいる、ってなんだか輸血問題みたいですね。
一生懸命暖めている三匹もあったかいです。
ひどいことを言われても…う〜っ、ここは胸が痛いです。幼児とペットの愛情は無条件で無限大ですね…人間には応えきれないぐらい。
あ、結局はそういうことですか…研究者の父親にほうって置かれて寂しくて…
三匹の光で、昔の記憶が…というかベビーって結構寿命長いんですね。
いつも明るくしてくれたり暖めてくれたり、ミケの愛情にも胸が痛くなります。
今回はひたすら胸が痛いぐらい温まりました。

きららプリンセス
あら〜「ゴーストハント」に似たパターンですね。アニメの支援がない外部の長丁場は正直難しいようで…
ディズニーを敵にしたら講談社も…げほげほ。
戻ってみたらこの状態だった、というのはなんか笑うほかないです。
きららの命と交換、といってもティアラを受け取って二人を殺せばいいので、担保がない交渉は無意味なんですが。
縛られていちゃついているのは見ていて楽しいですが、二つ重大な問題があります。痛みとトイレ。
というか、二人でこの縛り方だったら脱出はごく簡単です。相手の縄を噛み切ればいいのです。
また無茶してきたのか、と心配するレイがまた可愛い。
国が荒野になっているのはずきっとしました。国破れて山河…さえない…
ゴミに隠れての脱出も定番の盲点ですが…管理が甘いです。
国に人間が必要ない、機械だけでいい…そういうことですか…わかりやすい話です。
生産性という言葉も近代批判として感情として共感できます。『モダン・タイムズ』を見たほうが早いですが。
生産性を高めることが人間も自然も疎外する、でもその生産性は何のためだ…人間のためのはずだったのに、という根源的な矛盾…
ティアラの力で解決してしまったのはなんだかあっさりしていますが、まあ…これも大人の事情、ですか。
二人のラブラブは見ていて恥ずかしいまでです。
こういう結果になったのは残念ですが、ラブリーに移っての新展開も楽しみにしていましょう。

シュガシュガルーン
どうでもいいと思えたデュークが人間に戻る話が、一気に核心につながるなんて。意外な展開でした。
シルヴィアやロビンとも知り合いだったとは。そしてシナモンの弟だったとは…
「世界を見るにはやさしすぎるんだわ」という言葉は氷の、しかも妙にやすりのようにざらざらした刃みたいです。
世界にただ流されるにはものが見えすぎ、世界を支配しようとするほどの力もなく、…夏目漱石の作品も思い出します。
秘密を他の皆に話していいのか、と確認するのも、読み返している今となってはわかります。
この反逆罪での失格は…バニラがそうならなかったのは不思議なぐらいですし、ショコラだっていつそうなってもおかしくないです。
父親が監獄に送られたのは…?
いきなり、ショコラの父親の話も出てしまうのはびっくりしました…否認、同情…というみなの反応と違い、ポワーブルとショコラは本質をわかっている…大事なのはショコラが愛されて生まれた子供なんだ、ということだ、と。
でも、その喜びも…本当は兄妹、ということのほうが…でも魔女に倫理など必要でしょうか?
いや…それじゃどうにも…心臓がうるさいです。

地獄少女
こういう話が読みたかったのです。
ただし、残念なことに地獄少女という救いのない存在が介入することで…救われているようで救いがない、どうにもなんともいいようがない終わり方になっていますが。
大っ嫌いな調味料のせいで十分味わえなかった最高の…あんかけ南蛮にしてしまった極上の新鮮な鯵のから揚げのようなもの…というのが正直なところです。余計なものをかけず、塩だけで揚げたてを食べさせてください。
これまでの、絶対的な邪悪とは違い今回の瞳さんは人間としての弱さが邪悪になってしまったケースであり、誰でも両方に共感できると思います。
というわけで、今回はいつもの「どうしていればよかったか」はなし…初めから地獄通信は必要ない、それどころかなかったほうがよかった、誰もが経験する、過酷ですが誰もが乗り越えなければならないことです。
序盤のべたべたした女の子らしい雰囲気は楽しいリズムですね。さりげなく依存感情を示しているのもうまい。
男子たちも、どうでもいい脇キャラまでちゃんと個性があるのも丁寧ですね。
瞳ちゃんが一番積極的ですね。そして…この楽しい合コンから、なんでもないメールのようで…というかあずさちゃん、天然すぎ…
で、それがここまですごいことになるとは。というかこのときに内心の「みんなで…ってことじゃないの!?」を口にしてしまえばいいんですが、まあ集団の雰囲気が強い流れになっていたらこっちの言葉は通じないです。
ここからは…とにかく苦しいので細かくは読めません。
ただ、地獄に落としていいのか、と反省しているのに…
逆に瞳の憎悪の激しさも、見ていて悲しくなります。人間という存在の悲しさに…吐き気がしますよ。
あずさちゃんはもう呪いはやめようと思っていますし、逆に瞳も追い詰められ、流れが変わっています…地獄少女さえ存在しなければ、彼女たち自身でなんとかできたでしょう。
あまりにもこの結果は理不尽で不条理です。
今回は前回と違い、銃の引き金も自分の意志で引いたわけではないのに…弾が入った拳銃を、ちゃんと鍵をかけておかなかったために、子供がおもちゃのつもりで所有者や他人、子供自身を撃ってしまった事故のようなものでしょうか。
確かに拳銃の場合言い訳はできませんが…それで地獄に落とすつもりもない友人を失い、自分も来世を失うとは…ひどすぎます。
いくら強くなって本当の友達を見つけても、来世がないなら何の意味があるでしょう。「たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、何の得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。(マタイ16-26)」
う〜ん…よく考えると、地獄通信ではなく…なぜか実弾入り拳銃がロッカーに入っていた、としても本質は同じですね、今回の話。でも失われたのは来世ですからもっとひどいです。

恋愛向上委員会ジューシーフルーツ
この障害というのも面白いテーマでした。でもびっくりします、親、教師(校則)がない!
今時は親も学校も…信じられないと首をふるほかないです。
見た目で油断しすぎたのは笑えました。でも男の子も、釣った魚に餌はやらないは女の子より…
パソコンはさすがに…顔やホントの性格はおろか、性別や年齢だってわかりません。それどころか人間じゃないかも…もうネット内に、人間の応答を模倣するプログラムが放し飼いになっているかも。

来月号、茶匡先生の本誌登場は非常に嬉しいです。特に元気な新人ですし。
「りぼん」ほどではないですが、最近新人を積極的に使っているのが嬉しいです。
これからどうなるか…この、最近デビューした世代が伸びていくか、それとも増刊の主力が上がってくるか、はたまたベテランがしっかり復活するか…華やかに競い合ってほしいものです。

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