なかよし2006年6月号感想

意外な変化が起きそうで、ちょっとわくわくします。

特に「まもって!ロリポップ」のアニメ化にはびっくりしました。
とうに終わっている連載のアニメ化ですから、何かと大変でしょう…「水色時代(やぶうち優)」のように、今の連載が打ち切られて旧作を別の面から連載しなおすようなことにならないか心配です。
もちろん「ロリポップ」自体はアニメにとても向いた作品だったので、楽しみでもあります。また、連載終了後のアニメ化は連載がアニメの影響、筋をねじ曲げる圧力を受ける心配がないというメリットもあります。
ただ、それだけ今の作品にアニメにするだけの圧倒的な人気と面白さがないと言うことでもありますが…とくに「かりん」「しゅごキャラ!」がアニメになった方が自然です。

付録のブラシは携帯電話を思わせるデザインがとてもよく、実用性も高いです。
ミラーの保護シールをはがすのが、深い縁のせいでちょっとやりにくく、ミラーに埃がついてしまうのが欠点です。
本誌が余裕で入るサイズのバッグも無駄がなく実用的です。やはり付録は実用的なのが、僕は好きです。

普段はコメントしない「GO→GO→なかよしチャンネル」ですが、今回たまたま開いたら宝塚の話ですごく嬉しかったです。もちろん今かけているBGMは宝塚歌劇全主題歌集2005#18「ロザリオの祈り」…春野寿美礼さんの歌声です。

かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)ボンボンビザール(白沢まりも/橋本裕志)ママコレ(遠山えま)オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)ふたりはプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)恋愛向上委員会ジューシーフルーツ(有沢遼)少女天使みるきゅ〜と(菊田みちよ)シュガシュガルーン(安野モヨコ)きららプリンセス(小鷹ナヲ/田中梨花)地獄少女(永遠幸)金縛り天国(瀬田ハルヒ)予告

かみちゃまかりんchu
再開されたらかなり主線が太くなり、くっきりした感じになりました。
カラー扉裏の説明は…これまでのストーリーを解説するのは難しいですね、あまりにも複雑です。
できるだけ、これまでの話を読んでいない人が楽しめるものであって欲しいです。
やっと帰ってきた和音くん…やはり抜群のカッコよさです。少し精悍な感じも出てきましたね。
見ていた女の子が残念がるのもわかります。
が…いきなりのケンカには呆れました。相変わらず過ぎてやってられないです。
食後にいきなり「いっしょに寝よか」と迫ってきたシーンはドキドキしました。ちょっとこのあたりでは、かりんちゃんの体も結構柔らかさを感じるように描かれています。
今日は寝ちゃおう、ってやっぱり本当にいっしょに寝たのでしょうか?
この夢もあいまいでいい伏線で、起きたらいきなり子供というのがびっくりしました!
子猫までいるのはいいサービスです。
和音くんの疑いは爆笑。
子連れ登校しなくても、家に使用人がいるのでそちらに預ければいいのでは?
いきなり芸能人というのもわかりやすい展開でした。
なぜか「北斗の拳」化している女の子をはねのけていくのはまた笑えました…濃い!
「女みてーな顔」は…その内面描写がじつにわかりやすいです。
時間を戻すと言うのは大技ですね。
神化した状態で会ってしまった…確か神化したら周りの人には見えませんから…
面倒なことになりました。他烏丸、錦織先輩、桜井くんがどう動くかも楽しみです。

キッチンのお姫さま
なんだかすごくはらはらして、心臓が痛いぐらいです。
日本人好みの味…たぶん日本人好みに作り変えられてしまった味、でしょうね。日本人得意の、他文明を取りこんで作り変える技術の結晶です。
いきなり大地にフジタさんが抱きついて…ここはなんとも言えず笑いが出ます。「ちょっとやばいかもしれない」と不安を誘っておくのもいい布石ですね。
緊張している時にあのスプーン…でもこれ…空先輩のショックを受けた表情が、雄弁に真相を語っていますね。
いきなりのもかなり強く伝わってきます。その体調コントロールも審査のうち、ですか…フジタさん、ここはさすがに渋く決めてきます。
大地がテーピングしてくれたのも、なんだかぬくもりが伝わってくるようです。
そしてこう、素直に謝れるのはすごいですね。男にとってこういう謝罪は本当に難しいものです。
黒いカステラというのは確かにインパクトがあります。ただ、この絵での見た目はパウンドケーキに似ていますね。
味のよさはよく伝わってきます。
そして…この冷酷そうな父親がどんな形で話に関わるか、楽しみと同時に胸が締めつけられるような感じもします。

しゅごキャラ!
このカラー扉はすごく華やかですね。
いきなりお茶、というのも定番になりそうです。
ケープが本当にいやなんですね、あむちゃん…で、王子のきらきら攻撃で流されてしまう…
と、ここでいきなりすごいことになったのはびっくりしました。
いったいなにが起きているのやら。
あまりのキャラチェンジに呆れてものも言えないです。
おもしろいから唯世くんの野望をかなえるために…まあ、よい独裁者が世界全体を強引に環境を守る方向に転換することができれば…また民主主義に戻すのがとても難しそうですが。
後になると落ち込んでしまうのがまた可愛いです。
それで、自分だけじゃないと気がつくのがさりげないけれど重要な心理的テーマだと思います。
敵側が出てくるシーンが素晴らしい!宝塚の大階段を思わせる、非常に効果的な演出です。
イースター社、会社…大人の世界が関わっている?
アイドルが出てきたのもこれから面白くなりそうです。妹の子供らしい言動もいいですね。
そして…風呂上りの訪問は本来ドキドキのシチュエーションなのですが…
これが弁償、という面白い優しさに、キスするように顔を寄せて…耳たぶをかむのはすごくドキドキしました。
教師が遅れるのも何か意味があるのでしょうか?ひょっとしてこのおとなしそうな子が?
この錠も面白そうなアイテムです。
任務は…×たま、というのも理解できます。というか唯世くんのあれは×キャラじゃないのでしょうか?
「こころのたまごに○も×もあるのかな」という言葉はすごく印象的です。
確かに…でも、世界を呪って生み出された心は、なんとかして止めないと本人も周りも破滅させます。逆に、○だと思える心が、とんでもない×に転化することもよくありますよね…
簡単に○と×を見分けることができればいいのですが、できないから厄介です。
いきなり×たまが出てきて、そして…この変身がキャラチェンジ?すごくかっこいいです。
心理的にとても面白いので、どうなってくるか楽しみです。

ボンボンビザール
う〜ん、断ろうとしたらお茶とお菓子でまるめこまれてしまう…女の子らしくて可愛いです。
背景はまだ全部説明されていないような気がします。樹の絵に花が咲かなかったらどうなるのでしょう?
「つまりわたしにはまったく関係のない話…ってこと?」は鋭い。
それで断るつもりが…これじゃどうしようもないですね。
大変なことになるおまじないではなく、別の本から探せばいいのに。
一哉くんとの会話はちょっと心が温まります。
もしかしたら一哉くん?と思わせるのはドキドキしますね。
そして彼がサッカーをしている姿を全身、画面いっぱいに描いているのはすごくカッコいいです。
結局ページを間違えて…嵐って…うわあ。
竜巻に見たことある子が巻き込まれているのも楽しいです。
ここで、美穂ちゃんに好きな人の名前を聞けばいいのもその通りです、が…無理ですよね。
目撃されるのを恐れて引いてしまう、ここはちょっと不安な気になりました。感覚がそう…人に誤解されるのを恐れるようになって、好きな人を避けるような動きをしてしまったことがあるので。
ルーとダンケの軽い言葉も、妙に傷口にしみるような痛みを感じます。
本当は、美穂ちゃんに確かめるのが一番先にすべきなのに、それができない…この状態になると辛いです。

ママコレ
ちょっと冷静に見てみると、なんでこんな盛り上がっているんだろう…という気もしてきます。
ベビーが大騒ぎしてのぞきがばれて、なぜかめい→陽介ということになって…
陽介がぽーっとするのも気持ちはなんだかわかります。「湯上りは反則だ」とか、どうも心が揺れてしまうのも思春期らしく見ていて楽しいです。バカですね。
ベビーたちの小劇場もすごく楽しいです!こういうのはまたやって欲しいですね。
いきなりパパが葬式されているのは…笑いそうになってしまって、ぐっと鉛の塊を飲んだように胃が重くなりました。父の葬式を思い出してしまうと…
タマの鈍感さは…まあ、ため息しか出ません。
いきなり「伊集院君ちほんとうにオバケいるから」には吹っ飛びました。まさか死の商人か高利貸しでこんな富を?
他の女の子にも意識してしまうと目が行ってしまうのは、男の子なら仕方ないです。なんとなくわかります。
ベビーのおばけは可愛いだけですね。蹴るのはどうでしょう。
高城くんのドラキュラはかなりカッコよかったです。こうしてさらわれるのにあこがれる女の子も多いのでは?
いきなり本物のオバケは…ちょっと強烈でした。
ずっと手をつないで引っ張ってしまったのも、ドキドキするのはわかります。
タマちゃんが立ち聞きすることになるのもお約束ですが…「さいごまで話してくれて」から?意地悪なタイミングです。
それでタマちゃんが胸を痛めるのはほっとしました。少しずつタマちゃんの心も動いているようで…
鎧の中身はベビーでしたか。
いきなり「陽介はめいちゃんの彼氏なのにっ」と、そこまで誤解が進んでいるのも苦笑します。
やっと真相が出ましたか…なるほど。「同じ片思いの気持ちを持っている」ってなにげなくひどい。
本命は…てっきり女の子だと思っていましたが、そういうことでしたか。
すっかり振り回されてしまいましたが、楽しかったです。

オレンジ・プラネット
一気に進みだしていますね。いきなり核心をついた質問が出てきました。
プール掃除か…懐かしいです!
そうしていたら横合いからいきなり…間を外して笑わせるのが実にうまい。
香くんも動き出しましたね…というか太郎ちゃん、たぶん…ですか…
こうして掃除しながら、不安定な想いをぽろっともらすのは、実にこの年代らしくなんだか胸が痛みます。あの頃の圧倒的な日光を思い出してしまいそうで…
スキスキオーラがばればれ、というのは大抵の男の子はそうなんですよね。
帰った早々いきなり妙なことになっているのは…まさか裸エプロンじゃないですよね?尽くす理由が「期末テストの問題おしえ」なのは爆笑!教えるわけがないじゃないですか。
ふすまを開けたら一面の星空…これはちょっと息を呑む情景です。
今回は、そういう…情景の空気が直接伝わってきてたまらない気分になりますね。
あの話をしてしまうとは…もちろんここでの、彼の表情を必死で追ってしまいます。
暖かい励ましはなんだか胸がじーんとしました。一番欲しい言葉でしょう…
太郎ちゃんとの勉強は見ていて面白いです。なるほど、こういうわけでできない子はできないんですね…さてどうすればいいのか。
二人で笑っているのはいかにも仲がいいとわかって、見ていて香くんが焦るのもわかります。
いきなり本の隙間からキス寸前、というのも素敵なシチュエーションです…どうなることやら。

二人はプリキュアSplash☆Star
油絵とは面白そうです。僕は高校時代音楽を選択したのでやっていないんです。
ほのぼのした姿と、いきなり濃いダンスとの対照がなんだか面白いです。
「キモチまで影響される」という言葉は賢明さが伝わってきて、なんだか安心感があります。
それでいきなりこれは…一瞬待っててもらって変身する、こう敵とある意味呼吸が合っているのがまた面白いです。
二人を分断し、双方を拷問するというのは確かにいいアイデアです。「魁!男塾」で、王大人と神拳寺の拳皇が若い頃敵につかまり、二人とも手を縛られ首に縄をかけられて吊るされ、口で相手の命綱を噛んで支える状態、そのぶら下げられたまま両方拷問されるという状況を思い出しました。互いの信頼が極限まで試され…
でも、二人拷問する時には、まず徹底的に互いの苦痛を見せつけて同時に痛めつけ、それから二人を互いに連絡が取れないよう隔離し、それで双方に「相棒はおまえを裏切ったぞ」と伝えて心を崩していくほうが有効です。普通なら信じない信頼関係があっても、長期間の拷問で心身が疲弊したら信じるようになってしまいます。
そういうのを考えると『1984年(オーウェル、邦訳ハヤカワNV文庫)』も思い出します…心に傷を残しかねない本ですが、ファシズム前夜と言われる今必読でしょう。
この状況でも「コゲくさいぞ?」で実は近所が料理していて魚を焦がした、とボケをはさむのも楽しいです。
見てみたら二人でラブラブしているのも…なんとも言えず間抜けで笑えました。
いきなり熱血になったイーグレットも見ていてなんだか面白いです。「ふたつ合わせて炎」と…あ、それって火は高く重ねるほど熱くなることを理解してでしたか。
モエルンバは結構面白いキャラだったので、こうしてあっけなく退場したのは惜しいような。
そして謎の二人は?

恋愛向上委員会ジューシーフルーツ
こういうゲームブック形式は相変わらず楽しいです。
男の子の分類は面白いです。ある程度大人の男の子はこの三つに分類できますね。
ページの下の、「あ…さびしいのはいや!みんなでなかよくしたいv」…というのは?あ、そういう心理テストですか。
女の子もこう分類できるのでしょうか?確かに中学の時のクラスメートを思い出すと、当てはまる子もいますが…女の子はもっと色々なタイプがいたような。

少女天使みるきゅ〜と
うーん、いいドラマになってきました。
リリムが一瞬憎悪の目でみうちゃんをにらみつけ、それから優越感をもって翼の腕を抱きしめる…この瞬間の演技が素晴らしいです。特に真相を知って読み返すと。
みうちゃんの悲鳴もすごく胸が痛いです。
セナちゃんがみうちゃんの想いの強さを思い知って行動に移るのも胸がすくようです。そして敵地に乗り込もうと…素敵です。
「これ以上みんなに迷惑かけられない」って、確かに正しい気もしますが…みんなは一番怒ると思います。みんな、みうちゃんのための危険なら望むところなのですから。だからこそこうしてしまうのでしょうが…
この変装は新鮮で素敵です。
悪魔のパーティはおどろおどろしいながめで、実に感じが出ています。
バレバレなのは当然ですが…
「本気で翼くんのことが好きなら」といわれて、切れて真相をしゃべってしまうリリムちゃんもその思いが伝わってきて…こうしてキャラクターに血が通う瞬間って実に素晴らしいです。
「婚約の儀式さえしなければ」という嘘も、まあ悪魔ですが…本当に彼が好きだから…
ほとんど、ただ好きな人が生きていてくれればそれでいい、という本当の愛に近いところに…たぶん本人も気づかずにあると思います。
ここで今死ぬわけにはいかない、と薬を飲んだのも…真の勇気ですね。ここではむしろ死ぬほうがたやすいです。
みうちゃんの涙も見ていて胸が痛いですが、それ以上にリリム…
翼くんの復活はさすがにカッコよかったです。
まだろうそくをともせば、というスリルがあるのも次回を楽しみにさせてくれます。

シュガシュガルーン
なるほど、それでバニラがオグルになったとき王国は動かなかったんですか…。
ひたすらまぶしいシルヴィアさん、これからどう活躍するのでしょうか。
そしてハリウッドにはオグルはどれだけいるのでしょうか…そしてウオール街やシリコンバレー、ワシントンやペンタゴン、ダボスには…いやというほどいそうです。
メテオールの意志がちゃんとあったのも意外です。
「ボランティアはハリウッドセレブのたしなみ」とはいい言葉です。日本のセレブにも見習って欲しいものです。
騎士コンビがピエールを責めるのはむしろバカに見えます…テレビを見ればいいのですから。
ピエールのツッコミがまさにその通り。ここで何気なく、「まるでたのんでるみたいじゃないか」と底に信頼関係が流れているのもなんだか燃えます。漢です。
ピエールも探しているのはドジですね。テレビを見ればいいのに。
ジルウェットのまいた種…これもこれからどうなるかぞくぞくします。普通なら探すのはバニラですが…
いきなり修行になるのもちょっとびっくりしました。
二人とも一番苦手なもの…これはかなり恐ろしい修行ですね。本当に魔法を学んでいるなら、この試練は避けられません…そして最も危険です。
ショコラは自分自身ですか…普通気の強さは虚勢ですから、それを暴かれると思いました。
バニラは色々なものと思わせて、事実は…これはこれでぞっとします。
「悪いのはいつもあたしだもん」という言葉が、非常に重い槍で貫かれるように胸が痛みます。以下に彼女が傷ついているか…
ここで、こうもあっさりと自分の本音を表現できたのはすごいです。一度闇に落ちたのもいい修行になったのでしょうか。
この涙の雹はとてもきれいな魔法でした。
ショコラの真の試練はピエールへの恋心でしたか…
バニラと母親女王の和解はすごく感動的でした。
そして、けっこうあっさりとデュークがもとの姿に戻りましたね…これが今後どんな働きをするでしょうか。

きららプリンセス
フェアリー・ゴッドマザーのボケた言動はすごく懐かしくて見ていて楽しいです。
魔法をかけられたシンデレラの姿も素晴らしいです。
継母と姉たちがとんでもない化け物に見えるのは僕だけでしょうか?かなり迫力があります。
男きららの騎乗姿は実に颯爽としていて素晴らしいです。
「もどっちったピ」と戸惑っているティッピはすごく可愛いです。
そして…うまい、メイドに化けて潜入ですか。
姉たちがティアラを奪い合っているのが隙になるのはなんだかため息が出ます…悪は愚でもある、と?まあ本当に賢い悪もありますが。
きららちゃんの強引な行動はびくっとしながらもすっとしました。
そして王子とシンデレラのダンスはさすがに素敵でした…ただ、「くるみと七人のこびとたち」ではそれぞれの王子たちもすごくいいキャラだったのですが…惚れ薬で意志を奪われながら、戯れにモップと踊るシンデレラ(話がゆがめられており、魔法もかかっていない灰かぶりのまま)と踊る優しさは感動でした…この王子はただ魔法に流されるだけというのがちょっと弱いです。
ティアラが壊れていて絶望してしまうきららちゃんの姿はびくっとしました。
絶望の中、静かなフェアリー・ゴッドマザーの励ましが嬉しいです。
やはり宝石の王、ダイヤモンドはシンデレラのものでしたか。
レイとの再会は嬉しいですが、確かこれ…現世はバルドーの裏切りでチェックメイト状態だったのでは?
はてさて、次は誰のところに行くのやら。レイにももう少し活躍して欲しいものです。

地獄少女
勢ぞろいの扉はかなり迫力があります。
今回の話は…先生の言葉を録音し、教育委員会とマスコミとPTAに告発…または放送部を引き込んで隠しマイクで全校放送すれば万事OK、呪う必要なし。以上。
というか「地獄におとすよりいっしょに勉強がんばって高峰先生を見返してやろう!」と、一度は正しい結論に至っているのに…今回は弁護できません。他と違って巧妙に追い込まれて判断力を失わされる過程がなく、怒りに任せて必要もない引き金を引いていますから。
今までの話も、携帯用録音機…取材用のそれを使ってもいいですし、携帯電話の多くにもその機能はあるはずです…で録音し、相手をチェックする機関とマスコミに流せば解決できた…というかRsに依頼した方がよかった話が大半です。必要なのは単純な暴力、という話もありましたが。
鬼教師ならせっかくですから「女王の教室」のような本当は善意がある先生なのに地獄少女に依頼してしまい、間一髪で先生の真意に気づき呪いの愚かしさを思い知る…という話のほうが感動できたでしょう。というかあの生徒たち、何人が地獄通信を検索したでしょうか…

金縛り天国
デビューして間もない作家の本誌登場は久々です…ものすごいエネルギーを感じるので、いけるかなという気もします。
昼ごはんがなくなるというのも豪快な事態ですね。指紋を調べれば確実にわかるでしょう。
「席つけーよい子のみんなー」と軽くギャグをかましてくれるのもいい気分になりました。
男転校生に女子が盛り上がっているのも、やっぱり熱い雰囲気があります。
小さい頃から色々物がなくなる、というのは読み返してみるとちょっとぞっとします。
仲がいいのは学校以外、それは彼がいじめられていて、自分も目をつけられるのが怖い…こういう人間の弱さは見ていて悲しくなります。
そして、からかわれて否定してしまうのは…その圭都ちゃんの痛みが強烈に直接伝わってきました。
帰ってきたのが彼だった、というのはびっくりしました。いきなりいじめられていたことをさらっと言って…復讐宣言とは…というかまたいじめられるのでは?集団での陰湿ないじめには、武術の奥義&名探偵の知能&大財閥の富があっても対抗できないと思うのですが。あ、こういう悪魔の頭脳なら…
目があってぞっとする瞬間の表情は強烈でした。実に表情豊かです。
席交換で隣になって戦々兢々、こういうのが見ていて実に楽しいです。
闇の大天使…手塚忍とどっちが上でしょうか?
いきなり低音で呼びかけられて…情景を細かい表現や過剰なまでの表現で強調するのがまた独特の雰囲気を作り、面白さを盛り上げてくれます。
いじめっ子を奴隷とするのはそれは楽しいでしょうね。
重い本を持たせてしまうのも、読み返して彼の心を推し量るとちょっと苦笑します。
頭に手を置いてパンを買ってこさせるのも、読み返すとちゃんと理由があるのがまたいいです。
彼のジャージを貸してもらってほっこり嬉しくなるのも素敵です。
それで、いきなり中新田たちに守ってもらう…これも初読時は実に面白いシチュエーションでした。
みんな必死で守ってくれているのが迷惑、と…この状態に隠れている意味が読み返すとすごく深いです。
そして、ちゃんと謝りたいと想う…ここの、手の描写がすごくきれいです。相当感情表現力高いです。
ちゃんと…と思ったらみんなに強引に詰め寄られて、このどんでん返しは強烈でした。
ここでの夏流くんの迫力もすごい。
昔のうさゴムから取り返したというのもすごいですね。
しかも、こうして謝ることができた…ことが、それだけが肝心で…今までのことが事実上どうでもよくなってしまうのが…なんだか心が温まります。
「あのあとずっとあやまってたじゃん」と、心が伝わっていたのも嬉しいです。
圭都ちゃんの思いが溢れ出し、それに…悪魔っぷりもそのままに強引にキスする、ここもすごくいいシーンでした。
公衆の面前が夢…露出趣味が?
ここで強引なキスの連打はかなり強烈でした。それでパニック状態で抱きついて…うーん、なんともいえない情念です。
これからこのパワーがどんな方向に活かされるか、楽しみです。

来月号は別冊付録も嬉しいですし、本当に実力があるのに出番が少なすぎるおおうちえいこ先生が出てくるのも嬉しいです。
原作が講談社青い鳥文庫、というのは「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズの好評を受けてでしょうか?それもまた嬉しいです。
青い鳥文庫などにはまだまだいいネタがあると思うので、もっと活用して欲しいですね。
そしていかにも熱血な作品のようで、そうなるとおおうち先生は最高に力を発揮しますからぴったりですね!ますますたのしみです。

新連載がないのは少し残念ですが、これからどうなるのでしょうか…もっと新人若手が活躍して欲しいです。

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