なかよし2005年12月号感想

ううん…どこに行くのやら。
なんだか、またどの連載も終わらせることができない病にかかっていないでしょうか?このままではまた、数年前のようにラインナップが変わらない状態に陥るかもしれません。
しかも連載が、本誌枠を超えてあふれている…
それで地獄少女が毎月連載ですから、ますます水無月真先生や柏木志保先生、高上優里子先生の出番は先になりそうです。

裏表紙の相変わらず一番恥ずかしい生理用品広告で、宝塚で前奏曲というと「秋〜冬への前奏曲」というどうしようもなく暗い…ダンスはすばらしいけれど…話を思い出してしまうのはもうオールドファンになってしまったのでしょうか。いや、本当のオールドファンは春日野八千代様の時代、せめてベルばら4強の時代を覚えている人でしょうね…

ゆめゆめ☆ゆうゆう(花森ぴんく)ママコレ(遠山えま)少女天使みるきゅーと(菊田みちよ)トモダチ(原明日美)シュガシュガルーン(安野モヨコ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)とき★めか!(武内直子)恋愛向上委員会ジューシーフルーツ(有沢遼)王子様のつくりかた(桃雪琴梨)チェリージュース(フクシマハルカ)きららプリンセス(小鷹ナヲ)ふたりはプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)予告

ゆめゆめ☆ゆうゆう
初のオリジナル新連載に、すごく期待はしていました。
全体に色々な作品…特に冒頭は『夢幻伝説タカマガハラ』を思い出させますが、あれもまた南総里見八犬伝の…と今はあらゆる作品は何らかの先行作品の影響があるので、あえて気にしないことにしましょう。
いきなり着替えを拝見できるとは、結構過激なサービスで…
この双子はとても面白いキャラクターですね。
王子様も相変わらずいい脱ぎっぷりです。
いきなり転ぶのは、見ている女子にはわざとだと思われているかも…彼女がドジなのを知らなければ。
夢でいきなりすごいことに、そしてこの男の子の涙と…想いが絶対値の大きさ以外つかめない、印象的な表情です。
別のところでは、あおいくんが「優女ちゃんのことききたいんだけど」と…えらいことになってきました。
社会科資料室でのドタバタは見ているほうが楽しい…で、胸に手というお約束、むしろ安心感さえあります。
いきなり変身して…袴を脱ぎ捨てて強引にミニスカ(というか着流し)状態というのは、そこまでして露出度を上げたいかと呆れる気持ちが大きいのですが…
この威力は豪快すぎます。よく死人が出ませんでしたね。
四神と星宿を用いる魔法体系はよく練られているようです。
さて、一体何がどうなるのやら…わけがわからないのやらわかりやすいのやら、まあゆっくり見てみますか。

ママコレ
扉のパンチラは?初回から連続でやったのですからちゃんと守らないと。いや、別に見たいわけじゃないですが。
あ、陽介くんにだけ見せてはいるようです…これで鼻血を吹くとは余裕ですね。
すごく陽介くんが心配してくれているのはわかります。だからこそ、彼女の安全のために…離そうとする気持ちもよくわかります。「そんな心配いらない」といわれるのは傷つくでしょうね。
前に頑張ったのは、この三匹に愛着があるというわけではなくひたすらタマちゃんのことだけを考えていた、というのが少し意外でした。
いろいろなベビーたちの妙な…力というか特技は笑えます。
それぞれの個性が少しずつ出てくるのも可愛いですね。
陽介くんがどれだけ心配してくれたかがわかる、このシーンの切ない感じはなんだかいいです。
それで結局すれ違いになって、ベビーたちが陽介くんのほうに行って、どうなるのかすごくわくわくしました。
ここにはまるのはちょっと間抜けですね。で、結局力を使わないで…うわ。なんというか、全部ベビーたちの手のひらの上という気もしてしまいますが…
まあ仲直りできてよかった。陽介くんのまっすぐな思いは見ていてすごく気持ちいいです。

少女天使みるきゅ〜と
相変わらず可愛い…ですが、なぜかみうちゃんが男の子のような感じが時々するのはなぜでしょう。
さて、まあ正体なんてわかっていたからいいのですが、いきなり外される展開とは早いですね。
いきなり銃というのは…室内で撃つときは耳栓しないと。あと、キキルルの銃の構え方が違いますよ…バズーカじゃないんだから。
なんとか止めようとする翼くんの、不器用な心配は見ていて可愛いです。
で…お母様、派手ともなんともいいようがない存在感…
この思い出のリボンがどんな伏線になるかも楽しみですね。
香りと雰囲気でまず理性を麻痺させておき、ブランド服プレゼントでバーゲン状態になる…この罠はうまいです。
この過剰反応は、聖司さんにも特別な何かがあるのでしょうか?
翼くんが無条件に守ってくれる、というのはびくうっとしました。なんだか嬉しいです。
強すぎるセナちゃんと変身中攻撃というルール違反にはむしろ笑えました。戦闘そのものは主ではないようですね。
あ、リボンはそういう使い方ですか。
可愛い恋です、どちらも。

トモダチ
普通の友達でも十分ややこしいですね、この状況は。
いきなり二人きりにされて間が持たない、ここはすごくもどかしい感じです。
藍ちゃんはこういうところではすごくきっぱりしていますね。
やまとちゃんは…自分の思いを無理に抑えているのでは。
「友だちだからってぜんぶ話さなきゃいけないわけ!?」という言葉は結構重いものがあります。どうしても相手の全部を知りたい、支配したいという感情もあるでしょうし、でもプライバシーは確保したい…難しいものです。
水谷さんに、なぜここまで来実さんが素直にいうのか…正直すぎて頭が下がります。まあそれで楽しいなら、地獄に落ちなくてもそこが地獄ですよ。
で、呼び出してなにを吹き込むつもりやら。
センパイも、すごく素直に色々なことを語っていますね。それぞれの誠意には頭が下がります。
手管を尽くして引き止めて誘惑して、これは単なるバカとしか思えません。まあ本質的には、邪悪は愚かでもあるのですが。
藍ちゃんの譲るという決意も、別に必要はないのに…こういうそれぞれの思いがすれ違うのは見ていて辛いです。
この、抱き寄せた瞬間を目撃してしまったのは…もう心も体も動かなくなりそうです。
どうすればいいのか…ふと思いました。もし『マクベス』にイアーゴーがいなかったらどうなったのでしょう…本質的に同じことになったのでしょうか。そして、イアーゴーの悪意を防ぐすべは、人間にあるのでしょうか。

シュガシュガルーン
この旅もずいぶん続きますね。
この田園風景はすごく平和な感じで素敵です。昔の恥はとても聞いていて楽しいです。
あ、ピエールは単にオグルでしかない…こういう、土俗レベルの一番深いところにある差別、憎悪を除くのは絶望的にまで難しい気がします。ホロコースト級の悲劇が起きない限りは…
妖精たちの描写はさすがにすばらしい。本来の妖精に近い感じが出ています。
ピエールとの再会は実にカッコいい!
この二人がどんな運命で昔出会い、離れ、そしてまた再会したのか…
「そんなことがこわいんならわざわざ探したりしないよ!!」という台詞にはしびれました。どれだけの覚悟かわかっていてでしょうね。
服にそんな魔力があるとは、ここの「ぬいでみて」という会話は実に面白いです。本格的な女装に…うわきれい。
さて、この店主は次にどんな難題を吹っかけてくるやら…まずとても払えない高額、払えないなら試練というのは民話などの重要なパターンです。

キッチンのお姫さま
うわ〜、一気に進みましたね。
まあ、誤解とはいえ大地くんが怒るのはわかります。
そして、うまくいってしまったことが、喜びより罪悪感を募らせてしまう茜…こうして、単なる意地悪役ではなく血が通った人間が嫉妬に負けてしまうところを描くというのがすごいですよ。
こうしてあることないこと吹き込むところは単なる悪役にしか思えないのですが、その心の陰もなんとなく感じられますし。
空のプレゼント…ちょっと太らないか心配です。
それで時計とは、ああ…逆に大地くんの時計をそのままナジカちゃんが身につけていたら、それはそれで…悲惨なバッティングになるでしょう。まさか両腕に時計をするわけにもいきませんし…いや、空くんが時計を送ったこと自体茜の差し金でしたか。なるほど。
この電話の、声から優しさが伝わっていくところがすごくよく伝わってきます。
そして茜の、罪悪感の描写も胸が痛くなるものがあります。憎むことはできませんよ。
で…心をこめて料理を作っても、今回ばかりはそれだけではうまくいかないようです。
空の贈った時計に気づき、そして…「友だちでしょう」の一言…頭を抱えて突っ伏すしかありませんでした。
「オレはおまえが」って…完全に大地くんのほうは恋心を自覚していますね…ああ。
「これは夕立 雨はすぐやむ やんだら虹がでるんだよ」ということばはすごく感動しました。「夜がくれば朝はちかい 冬がくれば春はちかい 明日になれば 明日になれば 月は沈み日は昇る(『明日になれば』作詞:植田紳爾/作曲:寺田瀧雄)」を思い出させます。
この涙から、まさか空が傘をさしかけてくれるとは…そしてあのプリンのシーンを再現!
え、うそ、うわ〜とパニック状態になりました。
どうなるのどうなるの、ともう頭がぐるぐる回っています。

とき★めか!
これが背景ということでしょうか、余計わけがわからなくなったのですが。
あ、ロボットだとばらしてしまいましたか。まあいいかげん限界でしょうし。
まともちゃんもやはりテンションが高い…ちょっとアップ系すぎますが、まあほかにダウナー系の作品が多いですから、ちょうどいいのかもしれません。あ、種村先生って絵の華やかさは一見アップだけど話とかは基本的にダウナーなんだわ…。
プリスクール…すごいのがあるんですね。
バカ力のある女の子はもてない、と「だれがいったの?そんなコト」で、顔が浮かぶのは…うう、この関係いいです。いつその昔の回想が出てくるか、楽しみですね。
いきなり「空気かわったのってやっぱキスのせい?」が吹っ飛びました。確かにう〜んおもしろい。
しかし、やばい敵が出てきたのがわかっているなら、武装強化を考えたほうがいいのでは…
さらにまた転校生…もう突っ込む余地ありません。
「世の中オモチャほしがるアブナイ男だらけや」というのはその通りです。特に軍関係。
しかしややこしいなあ。
で、結局危険は承知で強制参加ですか…まあ、今の状況でミミィちゃんたちが安全でいることは不可能ですね。家に閉じこもっていても、東京ごと核攻撃してでもいぶりだすでしょう。
ロボットだらけの世界…くれぐれも三原則はお忘れなく。
このショーはさすがに華麗ですね。
そして…少しは警戒しろよな…
この巨大なクモが妙にリアルなのがすごく怖いです。
さあて、やっと話が動き出しました…今度こそ途中で放り出さないでほしいです。

恋愛向上委員会ジューシーフルーツ
うまいなあ…ほとんどは根拠のない占い言葉なのですが、そのなかにいくつか普遍的で適切なアドバイスが入っているんですよ。
たとえば「汗をおさえるヤツ」など身だしなみに気を使うのは当然恋愛にはプラスですからね。
消しゴムをすりかえたりプレゼントしたりするのは、すりかえが見つかってもプレゼントするのも近づくチャンスになります。
爪をキレイに、というのも有効な身だしなみですし…一般論として不潔がよくないのもあたりまえのことです。笑顔の練習も非常に有効ですね。
ずるいなあ、こうして占い関係なしにまともなことを混ぜるのは。でも、それでちゃんとする子が一人でも増えればいいのかも。
でも占いを信じる、科学を拒否する子が増えるのもいやですが。

王子様のつくりかた
……何しに出てきたのでしょう、ハイリ。期待していたのに。
さっと集まって食い荒らす…もう子供だなあ。それで「オレとおまえさえいればいい」とイチゴくわえてせまるなんて、説得力ゼロ。
いきなり学園長とハイリが、やたら濃い顔でにらみ合うのはびっくりしました。
あのかつらに効果がないとは…あったように思えますが。まあ、きっかけにして自分で暗示をかけていたのでしょうね。
そして、効果がないということは同様の発明(バンコランスーツ)を成功させたパタリロより格下ということですか。
連れて帰るって…というか、スイスではこの双子はどんな生活をしていたのでしょう。そっちも見てみたいです。
引きとめようと思ったら、「そうか…ユイリにはハイリがたった一人の…」と引き止めにくくなってしまう、この展開はうまいです。この木の実もいい演出ですね。最高のクリスマスパーティーを、お別れ会として…すごい決意ですが、考えてみると本物のハイリもこっちに残すという選択肢もあるのでは?
このクリスマスパーティも…とことん芸風が変わらん奴ら…
クリスマスケーキを皆で作ってくれた、というのは胸がちょっと熱くなりました。
送り出そうとしてくれる皆と、それを察していたハイリ…ううん、いい話です。
ハイリの再登場はあるのでしょうか?それも楽しみですね。

チェリージュース
こ、この期に及んで…まあ三巻の巻末おまけである程度理由はわかりましたが…
「好きって認めるんだ」ってもういいかげん認めろよ、と叫びたくなります。特に周くんがいたら殴ってでも認めろと叫ぶでしょう。
それでここまで悲しんで、もうこんなにわかっているのに、それでもまだ認められない…もう頭が混乱して、ちょっと吐き気さえする感情的な欲求不満です。
一転してのんきな京都の描写、あ〜あ。
アイコちゃんはこれはこれで励ましのつもりなのかも。
でこの勝負下着で「全部あげちゃってもいー」発言、う〜ん…あああ。というか出血大サービスシーンだということをぜんぜん意識していなかった自分がちょっと悲しいです。
あ〜あ、とすっかり悟りを開いている周くんたち…もうこれはこれで笑うほかないですね。
それでもさりげなく修学旅行を楽しんでいる、というのがまた面白いです。
で、南くんとアヤちゃんがいるのを目撃して、今度は…うわ。
一人になっても、行くところなんてないですよね。京都って神社仏閣歴史に興味がなければ、または多額の金がなければ結構退屈な町でもあります。
しかし、ここで出くわして…あのなあ、追いかけるなら好きっていえよ!この伝で何人傷つけていると思ってるんだ。
本当に苦しくて苦しくて。このまま二人でどこか外国に逃げてしまえばいいのに、とさえ思います。

きららプリンセス
圧倒される迫力です。
ティアラはきららちゃんを選んだ…きららちゃんも本当はプリンセス、という…血筋なのか、それとも心の高貴さなのか…
口移しで薬を与えるキスシーンもすごくきれいで純粋です。
この二人の愛情の深さ、もうここまでやってこれからの話ができるか心配になるぐらいです。
レイが王子だ、という問題にしっかり直面するきららちゃんの勇気もすごいです。
そしてレイの答えも…切ないですね。
きららちゃんの悩みに、歌で答えるアリエルはやはり素敵です。
そして、アリエルが恋をするのは未来なんですね…
この宝石と、この包みはホワイトクラウンでしょうか?
さて、次はだれが待っているのでしょう。そして、エリカやバルドーに出番はあるのでしょうか。

ふたりはプリキュア
すごく面白い話でした。というか本格的にクリスマスなのはこれだけ…だって読みきりがないんですもの最近の「なかよし」には…ケチ。
飲食店など、特にケーキ業界にとってはクリスマスはクルシミマスでしょうね。
あ、アカネさんのこれは演技でしたか…そういうこと!ふわ。というかどこまでが芝居でどこまでが現実なのか、なんというかすごいクリスマスですね。皆で寄ってたかって一人のために…
ポルンたち三人も、器用なことをします。なぎさちゃんも罪というか天然男役というか…
こういうクリスマスもできたら楽しそうです。

冬ランドはセレブ特集…
このまま日本が階層社会に向かったら、やはりシンデレラストーリーがリアリティをもって、また少女マンガの主流になってしまうのでしょうか。
メンバーはちょっと固定しすぎている気もします。
そろそろ本誌連載に行っていいメンバーがずっと連載枠が開かないから、そうなると流れが滞って本当の新人も増刊に入れなくなる…困ったものです。ここしばらくデビューした新人で、デビュー後描いていない人が何人いるでしょう。
姉妹誌はたぶん解決策にはならないでしょう…

本誌の来月号も、まあベストメンバーが揃った以上固定されるのは仕方がないかもしれませんね。
まあ冬がくれば春はちかい、これからどうなるかは予測しようとせずただ楽しみにしていましょう。

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