なかよし2004年7月号感想

今月号の別冊付録は素晴らしかったです!粒ぞろいの名品、堪能しました。
遠山えま先生が表紙なのもいい傾向です。これからまだまだ変わっていきそうです。

新人賞はまた五人の大人数とは…別冊付録が増えているとはいえ、増刊は年三回ですからちょっと多すぎる気もします。編集長交代の影響もあるのでしょうが、やはり不安が多いです…
その中から素晴らしい傑作が生まれれば結果オーライですから、それを期待しますか。

未来は シューティング 恋が チェリ ピッチ ハピアイ ロリ かりん プリハニ ぷ〜ちょ ビキニ シュガ JF どープリ 予告

未来は僕等の手の中
すごい!さすが!どんでん返しの連発としみじみした熱さ、そしてそれを盛り上げるとてもリアルなシニシズム、見事としか言いようがないです。
絵も長い時間をかけて、どんどん洗練されています。
このラブレターの文面は面白いですね。未来を強調するのがとても印象的です。
逆に、それを否定する彼女の態度…疎外感、ここで死病を思わせるミスリードが冴えました。
夢を失って孤立して…ため息が出ます。薬を捨てるというのは面白い反応です。積極的に自殺未遂やリストカット、または暴走、性的放縦などの自己破壊ではなく…摂食障害のような生理的なものでもなく自分の意思で、とても消極的、受動的に死を望むような…
彼の熱いアプローチに、ふと違和感がありました。これまでの原先生なら、もっとメルトダウンしている気がするのですが…この作品では「崩れ」を捨てていますね。
同情が嫌い、というのもわかる気がします。
あ、「がんばリストなのは」でずっとしっかり見られているのがわかりました。
心配も同情もない、ということは無関心で…愛情の反対…
その心配を受け入れるようになり、そこから丁寧にサーフィンを描いている…そして、まぶしい彼にムカつくという反応が面白い。そうですよね。
「海だって危険多いからこえーよ」という言葉がすごい。彼が海の怖さを知っている、いい加減な人間ではないことを浮き彫りにしつつ読み返したら絶妙の伏線に…
嫉妬でトラブルになるのはお約束の展開ですが…感情のぶつかり合いが、抑えた描写の分強烈に痛いです。
「知ってるよ」という言葉の痛さは読んでいて押しつぶされそうです。
彼が変わって言ったところも丁寧に描いているのが、まあページ数の余裕があったからこそですがとてもいいです。
愛し尊敬する大切な女性が彼女自身を否定している…それほど悲しいことはない、と彼の思いが伝わってきてたまりません。
そして、メールの交換からキス、とハッピーエンド…と思ったら!突然奈落に突き落とされるようでした。
悲しみの描写は見事です。
また未来を見失って、動けなくなって…いや、以前とも全く違う…ここに感情移入するのは辛すぎます。
そしてこのメッセージには胸が熱くなりました。そして…海の余韻がまた…
深くため息をつくだけです。

シューティング☆スター
これまた素晴らしい!絵も期待以上に成長しています。おおうちえいこ先生がそうだったように、こういうタイプが化けるとすごいですね。
いきなり「出目金」から始まり、かなり激しい…普通中学生の男女はここまでしないケンカになるのがわかりやすく入りやすいです。
「…いっしょに見よっか」が、どれだけ勇気を振り絞ったか彼の立場から見ると転がりそうです。
その手紙が裏目に出たのは…よくあることだな、と思えるほどリアリティがあります。
でもまあ…拾われて読み上げられなくてよかったです。
ここで関係が固定されてしまうのもよく理解できます。
そして、読み返してみると…「おまえさ あしたってヒマ?」と誘うの、転校を前に清水の舞台から飛び降りるつもり…手に取るようにわかります!たまらないです。
つい意識してしまったのが裏目に出て、待ちぼうけさせてしまって…深くため息。
翌日の会話がまた、なんか見ていられないです。この会話を彼の立場で音読したらたまらないですよ!
彼ももう嫌でしょうが、出られない…
いきなりの転校は硬直、で…握手もできないのがまた…大人の僕が見直してみると、彼は恥ずかしくて恥ずかしくてどうしていいかわからなくて爆発しそうになって握手し損ねた…
またため息。むつみちゃんの友達が呆れるのがわかります。
それで、彼がわざわざ家に来たのにはえ、と虚をつかれました。二人ともごく自然で…心配して損した、とさえ思いました。
もうここで十分だったかもしれません、心は通い合っていますから…
ブレスレットとあのデートに来ていこうとした服、そして…考えてみるとみんなほっとしてのぞいているでしょうね。
二人の自然なラブシーンは、血管を何かとても熱い液体が駆け回るようでした。
この二人は…遠距離恋愛でしょうか?僕はひどい考えですが、なんとなくこの二人はこれっきり二度と会わないほうが素敵な気もしました。でも…まあ、大丈夫でしょう。
想像以上の成長でした。これからの作品が楽しみです!

恋が,はじまる。
すごく肌触りがいいです!この空気、柔らかな体の線、そして会話…
告白がゴールになってしまってそれから先を考えない、というのは僕も覚えがありま
すし、よくわかります。
あっさりと「いいけど」で、喜びを爆発させられないのってなんとなくわかります!
夢みたい、それ以上に恥ずかしい…色々な気持ちがうまく描かれています。
階段を使ったカメラワークがさりげなくうまいですね。
「がんばってね!!」の一言に、彼がどれだけ張り切ったか…それを想像するのがとても楽しいです。
友達に話してしまうのは…よほど心を開いているのか…始めに読んだときには少し疑問も感じました。
まきちゃんと純平くんのカップルが面白いです。
カップルとしての経験が豊かで、いい導き手になりそう…ですが、逆にこの作品を読み終わってみるとこの二人の関係ってどうなのかな、とさえ思ってしまいます。表面的なことで満足してしまっているのか、意識せずに手をつなげるなんて本気なのか、と。
まあこの二人にはこの二人のペースがあって、それがたまたまこういうなかよしカップルなのでしょうね。
手をつなぐ、一緒に帰る…その下に何が書いてあるのか、初めは気になりました。
一緒に歩くだけなのがどうしようもなく恥ずかしくて距離をとってしまう…これも共感できるし、どうじに体がかゆいです。
純平くんのいたずらがどんな結果になるか…「のどのおくがきゅうっとしめつけられてくるしい…」という言葉がたまらないです。感情が体をどう刺激するか、すごくわかりやすい描写です。
手をつなぐのを拒否されたとき、多分森野くんはとても不安になったでしょう…そういう、彼の側の気持ちも絵から伝わってくるのがうまい。
たとえば「わたしといるとこまったような顔になる」は、どれだけ好きでしょうがなくて、だから不安で…たまらない心理か、思い出しただけで崩れそうです。
まゆちゃんの不安の描写は、同時に森野くんの不安の描写でもありますね。
それが相互に増幅してしまって…本当は無言で一緒に帰る、ってすごく幸福な時間なんですが。
見ているだけのほうが楽になってしまう、という…新しい気持ちに慣れていないから、以前の居心地のいい状態が恋しくなってしまう…この心理は結構新鮮で、強く共感できました。
別れから気持ちがどんどん強まって…「わたしが告白したのはこういうことがしたかったんじゃない」という言葉、純粋な思いがストレートに伝わってきてとても心に残ります。
そして、もう一度思いを伝えようとして…女の子との会話で不安が爆発するの、もう見ていられないです。
「調子いいじゃん」がさりげなく、森野くんが張り切ってカッコつけて頑張ってるのを描写していますね。
友達の女の子との表情で誤解するのがまたたまらないです。そうじゃないのに、自分で森野くんと一緒のところの鏡を見てみればいい…同じ辛そうな、何かを必死で我慢しているような…本当は不安で仕方がない、どうしていいかわからない表情なのに!
クライマックスの泣き顔は、泣き顔の崩れてゆがんだ醜い部分をそのまま描いているのが大胆です。同時に「ひとりじめしたいの」というエゴイズムも出しているのが…
階段で、あらためて告白しあってからキスしたような描写がありますが…僕はここはキスしていない気がします。
この二人にはそんなの必要ないのでは。
やっと手をつなぐことができたのがとても深い満足感で…幸せそうな笑顔も素敵!
この二人の幸せを、できればこれからも見守りたいです。
もちろんどんな作品でもとても楽しみです。さすがに素晴らしかったです!

チェリージュース
ファンタジー要素がない分わかりやすい作品です。
余計な要素がなく、体の描写が洗練されたのか不健康なエッチは少ないです。
絵についても極端な表現が行きすぎて見にくくなる現象も少ないです。いっそう洗練されることを期待していますが。
義理の姉弟がいきなり同衾同然…結構びっくりしました。冒頭のパンツ丸出しは内ももの柔らかさが表現されているのが、これまでとは違いますね。まだまだ柔らかさは少ないのですが…もっと頑張って欲しいです。
まあ、これで目が覚めたら手を出されたとしか思えないですね。「ハダカじゃなくてパンツはいてる」が、南くんのほうは女として意識していないのではと思わせます。
パンを口で取り合うのは…なんか複雑です。仲がいいのか、それとも危ないのか…
みんな結構期待しているのが面白いです。現実に「義理の姉弟」がクラスにいたら、どう思うものでしょうか…
男子なのに料理部、というのが逆にもてるのが興味深いです。今はもう、軟派硬派の区別など昔話としてすら忘れられているのでしょうか。このプレイボーイぶりも見ていて面白いです。
「あんのバカ」と同時に、って「ハッピーアイスクリーム」っていわなきゃ。
あ、剣道の形…まあ初心者時代のめちゃな持ち方を修正してもらった、と考えましょう。あとの稽古シーンでは、合格点は出せませんが…もうちょっとです。
お風呂に入っているところはいやらしさを感じなかったのですが、のぼせて見られた南くん視点の、絶妙に湯気で隠された裸は柔らかさを感じさせ、胸のふくらみがやや控えめだったのもあってかなり色気がありました。彼の目からはもろだったでしょうね。
これまでこういう事故はなかったのでしょうか…?
南くんのほうは怒りが先に立っているようですが、別の反応は…と、そうなる前に写真を見てしまったのでしょうね。
周くんの、いきなりのキスはドキッとしました。
そして「おまえの姉ちゃんとキスしたから」発言にはさまざまな疑問を感じました。
乙女ちゃんには本気ではなく南くんへのあてつけでもちろん見られていることも承知、乙女ちゃんと南くんの恋心の萌芽を察して釘を刺した(逆効果の恐れが大きい…その逆効果を狙うキューピッド作戦とも考えられる)、
それに乗らず、「きゃ――周くんのエッチ――」とごまかすのがおもしろいですが、次いで家庭科室で自爆しているのがかわいいですね。
乙女ちゃんが南くんにのしかかってマガジンを読むの、無防備すぎて硬直しました。彼はこれまでもこうして、手を出そうとするのを抑えてきたのでしょうか?
キスしようとしてぎりぎりで止めるシーンは冷たい油とガラスを足して二で割ったような感触でした。
で、このキス返しは…「へーそーゆーまんがなんだ」としか言いようがないです。
最近このネタは多いですが…ははは。
あ、ここの悲鳴も「うほー」ではないのですね。これまでの作風から脱却しようとしているのでしょうか…前向きな挑戦は応援したいです。

ぴちぴちピッチ
ガクトの再登場が妙に嬉しいのが不思議です。
冒頭の水着は…ちょっとアンバランスな感じが目につきました。
そしてリヒトとの出会いがどんなことになるか…
海斗との「みかるちゃんのブレスレットって」「リヒトさんとなに話して」はなんだか笑えました。ラブラブなのはそのままですね。
戦いになるのは唐突でした。ここで結構重要なことが…「あたしはこの世界が好き!」って、本気ですか?
僕はそれは非常に重い言葉だと思います。
ホロコーストや魔女裁判について詳しく学んで、それでもなおそう言えるでしょうか。過去だけではない、今でもアフリカではどれだけの悲惨と邪悪の勝利があるか。
人間がどれだけ邪悪か、この近代文明がどれほど暴力的で破滅的かわかった上でそれでも人間を、この世界を肯定しているのか、それとも何も知らないのか…
るちあちゃんは人間として生活していますが、本来はマーメイドプリンセスとして別の世界を生きてきた存在です。ならば、人間を客観的に見ることもできるのでは?
そして、今更ですが人間としての生活など捨てて海斗と二人で人魚の世界に帰る選択肢もあったのでは?
塔というのはなんか露骨なジャンプパターン(全ての階に番人がいて、いちいち倒して登っていく)になりそうで苦笑しますが、もっと象徴的なものでしょうね。
塔のさまざまなキメラは結構グロテスクです…これはどういう重要性を?
と思ったら「いらっしゃーい。」に力が抜けました。
欲望と享楽…面白そうだったのですが…せっかくだからもっと色っぽいの、って男の子にはそれで攻撃するのでしょうね。
海斗の夢、そこからガクトの登場にちょっとびっくり。
「あの種族は〜よこしまなココロがつくった偽りの姿」というのが理解しにくいです。

ハッピーアイスクリーム!
お、一気に展開しそうですね。
コータローくん、帝くんの狂詩曲は見ていてほほえましいですが、他の男子にとっては災難ですね…
コータローくんの強引さには苦笑します。
帝くんとはるかさんが出会ってしまったのはものすごい恐怖感がありました。源氏物語では、藤壺と源氏は罪を犯していますから…呪いがそのようなことを起こすのではないか、と。
はるかさんの気持ちがどうなのか、考えるのが恐ろしいです。読み返して検討する勇気はないですね。どちらにしても地獄ですし。
柵の上で跳ねたりするのは、いくら自信があっても危険です。まして大切な人を巻き込むのは言語道断。
で、今回は「ハッピーアイスクリーム!」が桜子ちゃんの勝ちでした。
そして嫉妬からでしょうか?いきなり、この情熱的な誘惑は。
どう答えるのでしょう…というか、桜子ちゃんと帝くんつきあってませんでしたっけ。

まもって!ロリポップ
これで第一部完ですから、本来なら巻頭カラーでもよかったのですが…
残り一時間、それぞれの魔法が具体的に出なかったのは少し惜しかったです。
ただ全員集合という感じは面白かったし、嬉しかったです。
で、こういう落ちとは。
プロ認定を受けて、さてそれからどうするのでしょう。二人ともそれは全く考えていませんでしたね。
サンとフォーちゃんの二人がなんとも言えずほのぼのします。
未来を変えた、って本来はどうなるはずだったのでしょうか?
で、めでたしめでたしと思ったら…この展開は驚きました。かわいい。
人間の使い魔になってしまう、というのはそれで面白そうですが、面白いだけではすまないですね。
これからこの子はゼロとイチイの魔力を吸って育っていくのでしょうか。
でも、これまでのように真珠を狙われるということがないので「守ってやる」という要素がなくなりますが…ただそばにいるだけでも十分ですよね。
まあ、というかこの子の名前はどうなるのでしょう。パールちゃんでしょうか?

かみちゃまかりん
一気に急展開しますね。
この夢は見ていてキャーキャーいいそうになりました。
と思ったらいつもの和音くん、ちょっとほっとしました。
わざわざ矢文でコミュニケーションしなくてもいいのに。
錦織先輩も少しずつ見えてきました。瀕死の重傷から助けた、ってなんとなく『ARMS』を思わせるのですが…そんな感じの手術を?
自分も両親がいないから相手の力になりたい、という言葉は素直でじんと胸にしみました。
「和音くんは誠実な男だよぼくが保証する」もなんだか胸が熱くなります。いじわる、ってまさかあれも?
和音くんが弓を引くシーンは素晴らしいの一語。満点です!これが手本ですのでこれから弓道を使う作家は真似てください。弓手(ゆんで、弓を持つ左手。右手は馬手{めて}と呼びます)の親指は僕は握るより反らして*上押しをかけるよう習いましたが、それは誤差の範囲でしょう。
そして、とても美しいです。離れの瞬間も見たかったですが…
「男じゃいやかもしんねーけど」という温かな言葉に胸がじーんとします。すごく暖かい人ですね、やはり。
「姫香とかはオレがいてやんねーとって」という言葉にガーンとなるのは…お、これで気がつくかと楽しみになりました。守ってやりたいと好きは違うときもありますよね。
霧火さんの突然の誘い、本来なら舞い上がるところでしょうが…「うれしいよね…わたし…」と自分に言い聞かせているのは実に細やかな心情描写です。
この指輪をもしはめてしまったらどうなっていたのでしょうか?
和音くんが上から落ちてきたのは、和佐さんがデートの誘いを見ていたのと…それは関係ないと思います。
そして、霧火先輩を責める言葉は…それ自体は間違ってはいませんが、女心から考えれば花鈴ちゃんが殴るのは当然ですね。
しかし、生身で神化した人を殴っても効くんですね。ということは、もし銃で撃たれたら…
ここで唐突に花鈴ちゃんが和音くんへの気持ちに気がつくのが実にうまい!少女マンガとしても期待以上の一級品ですね、さすがに。
霧火先輩が女、ということは前からばればれでしたが、花鈴ちゃんがそれを知るのは相当ドラマチックになると期待していました。ちょっと惜しいです。

*握った弓を手の中の力で、親指で的を押すつもりでひねる。放たれた矢は絵にある会の位置からまっすぐ押し出されるのではなく、曲線を描いてから飛び出し、羽によって軌道を修正される。もしその力がなく、絵の状態からただ弓を固定するだけで直線的に放ったら、弓の太さと上下非対称な形が誤差を生んでしまう。ねじる力をかけて放たれた弓は手の中で反転し、弦が手の甲側を打つことがある(弓返り)。そして弦は体から離れる方向に放たれるため、初心者でなければ弦、羽で頬を怪我することはない。

プリ☆ハニ
ノリまくりですね。半裸で起こしに来て、さらに裸エプロン(見間違い)とは…ここまで男の考えていることを正直に描いてもらったら困るのが本音です。
夢でいきなりオヤジになるのは思い切り引きました。
足でのスキンシップはものすごい官能でしょう。試してみればわかるはずです。
確かにこれは、とても見ていられないでしょうね…
鈴ちゃんは単なるブラコンでしょうか?
愛妻弁当は…渡したらトラブルになるだけですから渡さないほうがいいのですが。
ここから、いろいろな…からかいと悪意の中間が流れ込んでくるのは、はっきり言って読んでいて疲れるのでパスします。人を踏みにじって楽しむ人間は見るのも嫌です。
脅迫されたら服従か(ミステリでは)殺すかどちらかしかないように思えますが、もっといい方法があります。たとえ種をばらされようと無視し、脅迫の事実を告訴することです。
最終的にはそのほうが得ですよ、絶対。服従していたら人間は欲望も嗜虐心も無限ですからきりがありませんし、殺人はたいてい割に合いません。なんでもない地位などを守ろうとして死刑になる犯人の愚かしさは真似るべきではないですよ。名探偵の慈悲もあるとは限りませんし。
ここで脅迫を無視したら一緒に学校に通うことはできなくなるかもしれませんし、同居もできなくなるかもしれませんし、離婚騒ぎにもなりかねません。でも二人が愛し合っているなら、誰もそれを止めることはできないはずです。
結婚して同居して一緒に学校に通うのは無茶ですが、愛し合うことはその全てを失ってもできます。それが一番大事では?
でも脅迫に従って肉体だけにせよ裏切ったり誤解されてトラブルが変にこじれたりしたら、最悪の場合その愛すら失うことになるのです。まあそれはピンチに見えてもなんとかなるでしょうが。
普通なら友達など味方がいますが、二人ともなぜか孤立無援ですし。
鉄人(たち)は告訴されたら一番困るはずです。いくら理事長と親戚でも、だからこそ理事長にきちんと脅迫して強制わいせつの罪を犯したと伝えれば…もし何もしないなら警察に訴える、とすれば、理事長も地位を失う恐れがあります。
こういう形ではないにしても、さまざまな脅迫を受ける読者も多いでしょう…特にいじめの中で。その時は、遠慮なく大声で訴え、助けを求めることです。恥よりも支配されないことのほうがずっと大切ですし、親や先生や警察に頼りたくないのはわかりますが悪質な脅迫には誰であっても自力では対抗しきれないのです。大人は信用できないのはわかりますが、先生方や警察は訴えがあった証拠があるのに何もしなかったとわかれば地位を失うのですから、利用できるものはうまく利用しましょう。
「どーゆーわけか仲悪いよねえ鉄人と瑞希って」がキーでしょうね。
こういう、脅迫されてエッチに持っていかれるのが、未遂にしても既遂にしても読んでいて楽しいのでしょうか…?女の子読者としては両思いでただ思いを確かめ合う、という普通のカップルがエッチしようとするのは単にカップルのラブラブを見せつけられるだけだから読みたくないし、第一本当はエッチしたいけれど自分からは言い出せないから半ば無理やりして欲しい、ということ?でもそれって、強姦願望という男の都合のいい神話を補強するだけのような…ふう。

ゴックン!ぷ〜ちょ
この水着姿の色気はピッチより上かも。ただ、ゲームに近い感じがするのがなんですが。中一にしてはスタイルがよすぎますし。
話は意外と王道まっしぐらで気持ちいいです。
ええと、老婆心ながら…外で自分にしか見えない妖精に話しかけるのは精神的な健康を疑わせますので、やめたほうが…
モノクロの水着姿も素晴らしい!下半身の描写が細かすぎるぐらいですし、自然な感じです。男の水着姿まで気合を入れまくっているのはむしろ笑えます。
「足ひっぱんな」はもうまゆちゃんの性格やパターンを理解しているようですね。
ドーピングはいけませんよ。
金本さんのスタイルのよさはむしろ笑えました。
あ、決めるシーンだけでなくどこでも水着姿の描写に気合が抜けていないのはいいですね。
しかしここで倒れたということは、当然パートナーの義務としてお姫様抱っこを…んふふ。
なずなちゃんと亮太くんはとっくにラブラブだったようですね。
肝だめしでのぶ〜ちょのいたずらは笑えました!
崖から落ちるお約束は最高に素敵!でもこれは某俳優並みに生きているのが不思議ですが。
これは自己嫌悪にならないほうが不思議ですが…この慰めはお見事!
星空の描写もまた素晴らしいです。都会では全く星空は見えませんから、臨海学校や林間学校はほとんど唯一本当の星空を見る機会なんですよね、考えてみると。
この二人のラブラブは見ていてすごくほっとします。

ビキニ!
この扉はなんだか落ち着くような、不思議な感じがします。
で、この不器用なラブラブは見ていて楽しいです。考えてみると余計な要素がない、純粋なラブコメは連載では始めてかも…なのに今までのどの作品よりそういう感じがしないのはなぜでしょう。
麻衣ちゃんはほとんど初対面なのに「資格は…もうねーよ」とか、ちょっとわからないかもしれません。彼女はこれからも出てくるのでしょうか?
疲れている合宿で激辛は体にとってどうなのか…ちょっとわかりません。疲れた体、特に心身の不調が出やすい胃を刺激して大丈夫なのかという気もしますが、食欲を出すのは大切ですし、体温を上げて汗を流すのはクールダウンを助けるかもしれません。
ヒューくんは本当に激辛が好きなのか、あえて我慢しているのかどちらでしょう。
いきなり肝試しってずいぶん余裕のある合宿ですね。
それより反省とOBの接待のほうが大切では。というか一年はやるべき仕事が徹夜するほどたまっているのでは。
麻衣ちゃんの頭をなでてくれる挑くんの手がすごく暖かい感じです。
速攻で崖を降りるのは、気持ちはわかりますが…素人が冷静なら即できる措置は大出血を止めることと心肺蘇生法ぐらいです。動く気配が感じられなければ僕も呼吸、鼓動を確認するため急ぐかもしれませんが。
他は病院に連れて行ってからでなければできませんから、「おれたちだけじゃ危険だ」は間違ってはいません。
監督同士の人間関係も面白くなりそうですが…何があったのやら。高頭監督と田岡監督のような単なるライバルでもなさそうですが?
いつもどおりに戻って、思わぬ二人きりで関係ない塚に祈るのもなんだかいい感じです。
二人で寝ているのはちょっといい感じすぎますけど。
いきなり一対一の対決とは、これはこれで王道でいいです!

シュガシュガルーン
一難去ってまた一難とはいえ、まさかこういう展開になるとは。
魔界の雑踏は見ていてすごく楽しそうです。日本にこういう街並みは無理でしょうね…日本が理想的な形で発展していたら、どんな街並みになっていたでしょう。日本家屋の機能性も残しつつ、効率も高くて電気やガスなどハイテクとの相性もいい、車が高度に普及しつつ古いよさも…想像できません。
このパイも面白いです。
たった一つのハート、文字通り命をかけた結婚はドキッとしました。
ここまではいい話ばかりだったのが、バニラのことが出たときにここまで嫌われていたのが意外でした。
「あんな子と仲よくしちゃダメだよ!!」という言葉は、少なくとも僕には全く理解できないものです。でも、それは僕の欠点でもあります…人間にとって一番重要なことが理解できないということですから。でも正直理解したくもありませんよ、自分と友達という共同体の区別がついていないなんて。
この噂も、多分…女王の寛容さに対する反発でしょうね。フランス革命もこういう噂、悪口の積み重ねがあったことを考えると…結構重大な結果になりそうです。
読み返してみると、三人を分離するのにいつもの作戦を使うのは巧妙でした。
あやつり人形の女王を求めるとは…でも、僕はショコラちゃんの気の強さを逆に取って操るのはむしろ容易だと思います。
この試験、結構大変そうですね。ちんたらハートを集めている暇はないかもしれません。

愛向上委員会ジューシーフルーツ
今回のテーマはなんか赤裸々というか夢も希望も木っ端微塵というか…
無視されたら違う友達がなぐさめてくれた話はほっとしましたが、もしここで「あんな子と仲よくしちゃダメだよ!!」が入っていたらどうなっていたか考えるとぞっとします。
たくさんいても、みんなが同じグループだったら結構リスクありますよね…クラスはもちろん年代、性別も含めて幅広く友達がいたらそのリスクも分散できるかもしれませんが。
「すくなくていいから深い友情のほうがいいよ」という言葉にはほっとします。
猫かぶりじゃないかと気にするのもわかります。これも深いですよね…でもありのまま過ぎたら人間など野生にさえ戻れない、原理的に生きられない「無訓練の家畜」でしかありません。
偽善もよくないのは確かですが、人間はもともと邪悪ですからせめて行いだけでも正しくするのがよいのでは?偽善にも色々あって、つまり“[マタイ6,2]だから、施しをするときには、偽善者たちが人にほめられるため会堂や町の中でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らすな。よくいっておくが、彼らはその報いを受けてしまっている。”は偽善でよくないけれど、「自分がされたらイヤだから相手にもしない」のは…たとえ猫かぶりの面があってもそうしたほうがいい、ということでは?(神学的にはイエスは内面から、心からの隣人愛も求めていますが、隣人愛を説く『よきサマリア人』のたとえは行いを求めています。この問題を神学、倫理学から検討するときりがないですね)
男の子にも有効、というのはなるほどです。いいオチ!
というかこれは、人間としてよくなることですからね。この作品のいいところは、それを決して忘れないことです。

娘。物語ALIVE!
今回を見ているとつくづく、辻加護がいなくなってどうやってこれを続けるんだという気になります。
真夏にクーラーでごろごろするのはまさに至福ですね。おそらく昔のどんな王侯貴族もこの楽しみを味わうことはできなかったでしょう。
「太るぞ!!」は有効でしょう。もう遅い気もしますが。
マラソン選手のようなボディー、というだけで走り出すのはさすがに単純!まあ一日では無理ですが。
そして…子守の苦労を知らないからこそでしょうね、極楽などといっているのは。
まあこればかりはやってみないとわかりません。
何をやっても暴れる子は見ていて楽しいですが、多分僕も似たようなことをして母を苦しめていたのだろうなと思うと…どう親孝行すればいいのかわかりません。
こういうわがままについては泣かせてもいいです、泣けばなんでも手に入ると思わせたら後が大変ですから。
子供がいないのは背筋が凍りました。で…車に乗って動き回っていたのは、僕も昔やらかしたと聞いているので恥ずかしいというか覚えていないから罪悪感の持ちようがないというか。
爆走がいきなり歌と重なるのはお約束ですが強引で笑えました。
最後のオチもお見事!しかしこの母親はこれに年中無休で一人でつきあっているのですから…大変です。やはり核家族での子育てって、根本的に無理なのでは。

どーなつプリン
長いこと楽しめたこの作品も、ついにクライマックスに…
黒子ちゃんと美紅ちゃんが仲良くなっているのはさすがというか…あらゆる事態に一番柔軟に対応しているのは彼女では。さすが翠くんの姉。
あの犬たちはそういう意味があったのですか。なんか壮大です。
移動型人工惑星とは実にロマンあふれる言葉です。
さて、次はどういう…ヤマト並みの砲雷撃戦があったらとても嬉しいですが、まあ予想を1+2iぐらい外してくれるのを期待しましょう。
というかそれがクライマックスとは、残念なような…でも次回作がこれ以上に面白くなることを信じて期待しましょう。

考えてみると今月号の、本誌には最終回も読みきりもありませんでしたね。つまり来月号は全く今月号と同じという意味でもありますし、「どーなつプリン」が最終回とはいえその次もほとんど同じということに…
それからどんな変化があるか、今から期待しましょう。

反面とても嬉しいのが、これから三ヶ月は続く別冊付録です。
その三ヶ月は新人作家枠ではないですが、その分どこかで枠が開くでしょうし…もし夏の増刊に二百ページ近くぶちこまれていたら脳の血管が切れた(冗談抜きに、『こわい本』よりはるかに怖い想像です)でしょうし、えぬえけい先生が普通に出るとしても50ページで新人の二本分は取られたでしょう。
藤森先生、そして(まともな長ページとしては)かなしろ先生の復活もとても嬉しいです。まあ犬木先生のホラーなのは…ええい、覚悟しましょう。正直今から怖くて仕方がないのですが。

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