待ちに待ったなかよしなつやすみランドも発売されましたね。

今回、正直すごく疲れました。想像以上の過激さと激しさ、もう親に見られたら取り上げられかねないものです。

そして怖かったのが、作品以上に・・・なかよしがAmie化していく予感です・・・体に鱗がはえるよりも怖いですよこれは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「NWRVOUS VENUS EXTRA X」僕は逆恨みから「Amie」は読んでおりませんので、本編を知りません。このやほいな始まり、それも春風さんだの何だの、死にそうでした。彩ちゃんもかなり悲惨ですね。「ちっちゃくて白くてかわいー」ものすごい露骨な言葉ですね・・・。「コシタンタンと狙ってた」男ってそんなもんでしょう。

「天国に近い夜」これも強烈でした!もうどきどきしました。まさか、と。この駆け落ち、理由は何だったのでしょうか・・・何かよほどの事が、一般に親の強硬な反対、被差別部落など解決不能の差別問題、定職に就いていないから、強引な縁談に反対してなどが駆け落ちの、少なくとも作品内でのパターンですが。こんな軽い感じの男には、ぼくはなりたくてもなれませんし、なりたくもありません。でもこういうだましはまずいような・・・どこまで考えていたのかは分りませんが。添い寝してやれない、などがどこまで冗談なのか、どこまで考えているのか僕の社会的経験からは読めません。と言うより、ぼくの社会的経験はそこらの小学生にも劣りますから。「このトシで親に何も秘密がないってウソくせーっつーかキモチわりーぜ」これも分らないではないですが、大概親のほうが優れていますし、変に秘密を作らないほうが安全でしょう。まあ僕も秘密は多いですが。「ハメはずすの怖い」これも、マイナスではないと思います。安全の感覚がきちんとしている、ということなのですから。この状況で、最も簡単な手・・・タクシーを呼んで親に払わせる、この手をなぜ彼女は思い付かなかったのでしょうか。そして、携帯電話を水に浸けるシーンは結構印象的でした。しかもそこでラブホテルを出す、とは。それが許されるようになったというのが一番のショックです。初めてのチューとかXXXとか、そのXXX・・・確かXXが公開されてキスと出せるようになるまで3年ほどかかっていますから、逆にXXXももうしばらくしたら公開されるのでしょうか・・・辛いです。この中のどたばたも楽しいですね。肩を抱いたり抱きしめたり、それもはぐらかすような会話も上手いですし。そして「波音が消えた唇から指先からマヒしてく」これはめちゃくちゃいい表現です。現実もこんななのでしょうか、どきどきします。そして、さらってくれる人に憧れ、そして同じスピードで走れたほうがいい、これは最高ですね。とても芯の強い娘です。そして北条の、「親を大事にすんのはわるくねーけど、でもそれで自分の意志とかなくなってったら」これも結構思い当たります。重い言葉ですが、難しいものです。親も子も・・・僕も早い者なら、子供がいてもおかしくない歳ですしね。

「夏ってコトで」これは死にました。しかも字は小さくともえっちという言葉、それに裸、さらにアダルトビデオまで出していますし・・・。

「シオンー夏の翼ー」これのカッコよさ、素晴らしいです。言葉、絵、画面、すべてもう、息を呑むような鋭さとクールさ、そして情熱。圧倒されました。デビュー以来長いこと出てこなかったので心配していましたが、思った以上に大きく孵化して現れてくれました。この押し倒され、絡み合う二人の描写もどきどきしました。結構触ってますし、煙草の息吹きかけますし。この銃もとても上手いですし、羽が舞散る中の色気とカッコよさ、もう言葉にならないです。でもどこの刑事がM1911?ピストルを持っているのでしょうか。

「恋の泥道」本領発揮、といったところでしょう。でもワサビは嫌。

「ラブ・イズ・マネー」とんでもない、と言いますか・・・これが連載作、本来の「強さ」をテーマにした作品やお得意の動物ものではなく、軽妙なギャグを使っていくのは少々惜しい気もします。でもこの娘可愛いです。それで「世の中愛より金」と言われると、何も言えません。そしてバイト紙の、ここを見てしまうとは・・・。誰か止めないのでしょうか。ごまかす、の言葉も笑えました。そして、キャバクラなどと言う汚れた言葉をなかよしの誌上に載せていいのでしょうか・・・。信じられないの一言です。しかもナンバーワン、全身の力がどっと抜けました。春になってしまった彼女も可愛いです。そしてこの落ち・・・・・・・・。さらにそこで啖呵を切って、「だからあんた好きだぜ」と、このカッコイイシーンからまたギャグで落とす・・・・。バイト代没収、と言うのも考えてみますと無茶な話です。法的に、履歴書不実記載で稼いだ金でも所有権は動かないと思いますけど。

「ゴーゴーA女」これは極上の話でした。女になる、と言う意味をしっかりと捉えた、焦る少女たちに対する最高の応援歌です。処女と書かずに少女と言う、これはせめてもの良心なのでしょうか。でも千夏のアホぶりも笑えましたね。そして次々とこんなのに引っかかる・・・。でも僕は多分、渋谷のこの地域には近づけないと思います。そして休憩の意味を出してしまうと言うのもすさまじいですね。そしてこう抵抗して、と言っても普通の男は「女の抵抗は社交儀礼」を本気で信じていますから・・・。そしてこの言葉「そんなことしたらこの世の中でおまえのことすっごい好きなヤツがかなしむ」そう、まさにそれです!これ以上の言葉はないです。自分を大切にすることを知った、しかも人まで変えた彼女は・・・悪友以上の、彼女らが何人男を知っていても比較にならない大人のいい女です。そして相手の男が本当にいい男で、よかったですよ。

「蝶になった日」この危なさは・・・普通中学生で・・・。そしてこの、触覚の象徴性(幼虫が蝶になることに大人になることをかけた)もなかなか分りませんでした。恐ろしいほど深い感性です、これを表現できるのは。

「スイカ王子スイカ姫」この世界はすごい!すごく楽しめる作品です。

「CALLIN'」背筋が寒くなりました。ここまでの恐怖、今まで何年もなかよしを読んできて、一度も感じたことがなかったです。流石と言いますかなんと言いますか、やはり想像以上にとんでもない力の持ち主です。なによりも怖い、友に支えられている普通の少女の全てを、根底からひっくり返す・・・。もう泣きたいです。でも泣く事もできない、暴れることもできない、手の皮がなくなるまで素振りをするか倒れるまで走るか何も考えられなくなるまで英単語と方程式を詰め込むかしたいです。「弱いとこ見せられないようじゃ友達とは言わない」でも、そんな友達がこの世に何人いるか!そんなの非現実的な幸運ですよ。そして、彼が支えてくれる幸運はありますが・・・苦しい・・・。

「あの人が待ってる」なんだか明るいノリで始まり、そしてどんどん怖くなり、クライマックスで感動させる・・・引きずり回されました。中学にいきたい、を嫌がられてうるっと泣く、それが見ていて楽しいです。エレベーターが落ちる、そんな事故そうそうあるものなのでしょうか。駅で「見ないで」これが一番怖かったです。僕がその場にいたら絶対助けたいと思います。今まで何度か、電車のドアにかばんや服をはさまれた人がいた時、ドアを力ずくでこじ開けたことが何度かあります。ひざの骨にフジツボ、これは聞いたことがある話のような。遭難と言えばJFKJr.痛ましい話です。まさしくアメリカの王子でした。ウエディングドレスの話はほっこりしました。そして、この・・・霊でも会いたいから、この切ない思いが胸に。そして振り向いてしまって(オルフェウスを上げるまでもなく異界における禁忌の一つ)、その後の展開はスリル満点でした!見ないで、もすごかったですし、腕から腕が吹き上げるシーンもぞっとしました。そして・・・この感動のラスト・・・。

「笑う男」これは上手かったです。ストーカーについて、過不足無く的確に語っていました。ただ、この話では尚子ちゃんにも多少の落ち度がある、それは教訓的な意味としては正しいと思います。でも、現実には一切の落ち度がないストーカーもあり得るのです。名前も顔も知らない、物心ついた頃からずっとつけまわしてくるようなストーカーもいますし・・・。始めのこのナンパシーン、これって今年の夏、一体どれくらいの数で展開されるのでしょうか。始めのうちには肩に回してくる手をつねったり、結構楽しい展開でした。そして・・・尚子ちゃんが彼の気持ちを思いやって反省し謝るシーン、これには大坪先生らしい優しさと誠実さを感じました。現実にはストーカーの歪んだ心に、何の意味もないものなのですが。「どうすればわかってもらえる!?」答えは絶対にわかってもらえない、です。はっきり言ってストーカー禁止法が整備されていない現行法ではこういった露骨な犯罪を犯さない限り裁けない以上、暗殺するしかないと言っていいですね・・・。このストーカーが使っているナイフは現実のモデルはないと思います。でも、これはよほど研究しましたね。リカッソからボルスターのラインや鋭利なクリップポイントは明らかにやや古典的なバック#110フォールディングハンターに写真があります、無断引用失礼、尚英語です)、そしてこの、曲線を描く刃も現実のナイフに見られるのです。大型の、ククリナイフとは違うのですが、例えばコールドスチールが出しているバキュエロようなナイフに見られます。小〜中型ナイフでこの曲線は刃の長さを曲線の分長くします。ただ、僕のような砥石で砥ぐタイプのユーザーには自分で研ぐのが難しい為、あまり人気はないです。ただしランスキーシステムという砥石を使っている人や、元々ほとんど砥がない人にとってはとても使えるナイフだと思います。少しピンの位置やボルスターのラインが甘いですが、許容内です。ワンハンドオープンの動きにもそれほど無理がなく、実際の品を手元において描いたな、と分ります。現にこういうワンハンドオープン、僕自身の#110でもできますもの。指の皮を少しむく為やりたくないのですが。

「メフィスト・メール」このシナリオ、妙に納得できます。始めにこの伏線が読めなかったのは甘いですね。見事なものです。この演技と現実が入れ違い、どんどん現実が崩壊していく、そして最後に嘲笑う悪魔・・・痛すぎます。

「朽ちゆく闇」これは自然描写とミイラの描写が見事。でも、このミイラを見て、考古学的価値をまず考えてしまう僕は田口博士を責められません。それ以前に・・・彼女、将来は過去を覚えている有能な考古学者として活躍できるのでは・・・。これはぜひとも、こんなミイラが世界各地にいて欲しいものです。当時生きていた人間に直接インタビューできれば、それ以上楽な研究方法はタイムマシン以外にないですしね。このカップルのいちゃいちゃベタベタ、これは・・・・・・なんだか腹が立ちますね。夕子ちゃんや秀人たちの気持ちも分ります。しかし、この岩・・・・僕も動かす自信はありません。トカゲを食いちぎっている、それで生きてきたのですかこのミイラは・・・。水には不自由しませんしね・・・。でも、ほんの出来心の天罰がこれとは・・・。それにしても妙に明るいですが、通報して捜索、せめて秀人とあかねの遺体だけでも回収したほうがいいのでは・・・・・・。もしかして死んだはずの二人も無傷で、無論中身は呪い師・・・。

「あの娘はスイート@ストーカー」・・・・・・・・・ストーカーの定義は何なのでしょうか。最大の定義は「本当に相手を思いやる事ができない」事だと思います。彼女はぎりぎりセーフ。でも、もう一つ踏み出していれば、もし人間に戻れても後悔の地獄に生涯を過ごすことになるでしょう。この水着シーン、男の子の裸を見ても嬉しくないのですが・・・少女の読者は喜ぶのでしょうか。この喜ぶ描写の可愛らしさは見事です。今日の給食、このメニューも懐かしいですね。お茶の水で、7年ぶりにきな粉付き揚げパンを見た時の感動ときたらなかったものです。そして一線を越える寸前、抱き上げて運んでもらえる、これはきれいでした。だから、これはやはりストーカーではないです。勇気という言葉で伝えられるものだから、こうしてしっかりと・・・これはストーカーとは一番遠い、本当の恋でしょう。

「夢恋草紙」始めのブキミさ、そして一ページめくったら・・・がくっ。かわいい!もう言葉にならないです。特に犬の梨華ちゃんときたら・・・。そしてこの切なさ!胸が痛くなります。やっとなかよしでのルイさんの台詞が、そして伏線がつながって・・・こんな愛も、こんな恋もあっていいですよ。そして今また巡り合って、二人・・・どんな幸せがあるのでしょうか。

「約束の夏休み」この作品、凶悪なまでに僕の心を突き刺します。感情が直接伝わってきます。不思議な明るさをも持った、さらに脱皮した(もう文句なしでSS昇格!)絵がそれ以上に深いものを語ってくれています。この、復讐を考えていたという告白さえも受け止める、本当の優しさと無条件の愛・・・胸が痛いです。もう言葉では感想を述べられません。行動以外の感想はありえません。

「家庭科部の一番長い日」・・・・・・・・・・・・嫌な思い出が走馬灯のように駆け巡ります・・・。納豆嫌いの人間に、強制は暴力です!納豆を食うより迷わず死を選ぶ人間は日本に何万人もいます!でも、多分、ぼくも幼稚園の頃は好きだったらしいので・・・給食のパックの匂いに体が拒否を示しただけでしょう。効能も栄養も百も千も承知、それどころかその良質の蛋白質は筋肉のみならず脳の生育にも+でカロリーも栄養価から見ると低く、脳、心臓のみならず全身の血栓を予防し、・・・・・・・分ってますけどだめなものはだめなんです!これも仕事だ、で口にできた校長を尊敬しますよ。

「君へつづく海」遠距離恋愛の厳しさ、そして揺れる想い、よくもまあこう的確に描いたものです。字・・・「本当字きたねーよな、せめてていねいに」耳が痛いですが、無理です。僕がていねいに書くと、それだけに全精力を取られてしまって、文字や内容自体を覚えていられないのです。そして最大限にきれいに書いた字でも読めないといわれますし・・・。早坂くんの想いの切なさ、これもたまらないです。

「さくらんぼ☆キッス」これ、すごい期待株です!何よりこの明るさと元気は今のなかよしでは貴重です。いや、これだからデビュー作と新人チェックはやめられません。このキスシーンの美しさは強烈です。この指をくわえるシーンも爆発しましたし。すごくエネルギーのあふれる、そして素直な描写です。このまま変に洗練されず、どんどん伸びて欲しい芽です。

「銀の渚」御婚約おめでとうございます。実話では?この作品、独特のスリルがあった分最後の感動が大きかったです。ここで、スコップのような刃物は使えない、となった時に別の何かを考える余裕がない・・・それが残念ですね。土砂崩れは僕にとって、人事ではないので・・・この場合にはとりあえず何か板を確保して、それで縦ではなく横に、こするように土砂をはがしていけば・・・。息を呑むようなスリル、そしてこの嬉しさ・・・呼吸を支配されました。最後に疲れきった心を優しく包んでくれた、いい整理運動であり、そして最高の感激でした。

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