カンナ (カンナ)

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作風概説

中からすごく強い力が感じられる。それを激しさにすることもできる。
全体に濃淡が極端で、ラメかスパンコールみたいに濃い感じもする。体はすらっとしてなんだかパワフル。感情表現もとても強い。
丁寧な自然描写、圧倒的な力強さが高いリアリティも与えてくれる。

人間理解が的確で台詞作りもうまい。
悪と見せて…とうまく期待をひっくり返すテクニックもある。
とにかく劇的に見せるし妙に面白い部分もある。


代表作

2008「恋せよ乙女!」
 ケンカ上等ヤンキー、舎弟三人従えた杉下綾女ちゃんが男の子について調べてる…一目ぼれした野坂翔くんに、髪を染めるなどして必死でアタック。
 でもつい乱暴な口調になったり地が出るけど、彼は優しく…漫画の話で気が合うなど受け入れてくれる。
 でも、一目ぼれしたきっかけ…ケンカで傷ついているのを彼が助けてくれた、そのヤンキーが自分だとはいえない。
 寂しさも受け入れてくれる彼にますます思いは募るけど、舎弟が彼を拉致して…
 とにかく熱いデビュー作。

2008「まもって!メイドさん」
 金持ちの家に生まれたので小さい頃誘拐されそうになったことがある。その時助けてくれた、首にあざがある「バンリ」という空手少年に恋して…
 でもそれ以後、ボディーガードの壁で誰ともつきあえない。
 そして首にあざがある、山下伴理という男子に出会い、だからボディーガードはもう嫌と叫ぶ。
 そんな彼女に父親は、一人の美少女メイド出雲まりを単独のボディーガードとしてつけることに。彼女は恐ろしい強さで、それでいて彼女と優しい友達として接し、他にもクラスメートと友達になるのを後押ししてくれた。
 でも伴理くんと接するのだけは妨害する…そのことに怒ろうとするけれど、彼女のがんばりと誠意は本物だと思って仲直りしようとすると、なんと彼女は女装男だった!
 不思議な面白さがある快作。

2010「神裂島」
 西崎つかさ(女)、幼なじみの南波サトル(男)、東堂萌(女)、北里信彦(男)の四人組、全体に萌・サトルが強く横暴、信彦をパシリにしてつかさがとがめる、そんな関係。
 その四人が近くの神裂島にキャンプに、近所の青年直也さんに連れてきてもらったが、ついでにテントを張ってくれるという彼は四人が戻ってみたら喉を切られて死んでいた…その島では昔連続殺人が!
 さらに奇妙な幽霊も出てきて、恐怖は募る。

2014「招かれざる客」
 口うるさい親に反発している甘地赤音ちゃん(小六)は、住民四十人ほどの小さい村に住んでいる。少ないけど友達もいるし、それなりに楽しく暮らしている。
 そんなとき、テレビの悪役に似た美青年が村に来て、そのときに村人たちは子供に近づけまいと強い言葉を使う…その日から、テレビも映らなくなったし、ラジオもダメと言われ、インターネットもつながらない…


今までの実績、現在の地位

 しばらく出てこなかったが、60Pの大作ホラーで登場。

「地獄少女 閻魔あいセレクション 激こわストーリー 苦」で単行本デビュー。


個人的な感じ、思い出

とにかく熱くてすごく楽しめる。どう洗練されてもこの情熱はそのままでがんばってほしい。

ホラーは驚いたが、非常に力のある作品だった。これだけ力があるのなら、もっと大きな物語もやれると思う。