CLAMP(くらんぷ)

戻る もえるごみへ ほーむへ

公式ページ有。リンクはまだだが、まあ言うまでもない。


作風概説

説明不要の超有名4人組。計算してホームランを飛ばせる希有な作家。
もこなあぱぱの桁外れに美しく緻密で図像学的にも深い作画、大川七瀬の恐ろしいほどに深く、精密に組み立てられたストーリーはコミック界全体でも類を見ない。
宗教画のような、次元の違いさえ感じる。

大きくページを使い、その中の一点に視点を集中させて、その美しさに魂を奪われた一瞬に読者をその、独特の美的感覚で創り上げられた世界に引き込んでしまっている。
キャラクターを理想的な人格に描くのも一つの特徴。少なくとも「自分に嘘をつく」という人間として当然のことをやる者は誰もいない。


代表作

「聖伝(リグ・ヴェーダ)」から始めると「X」「エンジェリックレイヤー」「ちょびっツ」などなどどれほどになるか・・・説明不要だし、筆者には追いきれないほどの量がある。「なかよし」連載では

93〜96「魔法騎士レイアース」単行本(KCDX)第一部第二部各三巻(新装版も最近発売)。
 アニメ化もされているし、ストーリーの説明は不要だろう。念のため解説すると

第一部のあまりにもショッキングなラストは今でも忘れられない。自殺の道具とされ、誤解から殺人を犯したショック、運命の前に何もできない人間の無力さ、それらによって傷つけられた人間の尊厳を取り戻そうと苦闘する第二部で示された人間の意志の崇高さ、深すぎる。
ちなみに、「柱」システムは本来の天皇制を非常にうまく説明している。

96〜2000「カードキャプターさくら」単行本(KCDX)全十三巻。同じくアニメ化作品、説明は不要だろう。
 不世出の魔術師、クロウ=リードが遺した魔力のあるカードを集める小学四年生、木之本さくらちゃんのかわいい魔法修行記。第一部はカードをすべて発見し、一応支配においてカードの主としての試練を受けるまで、第二部はクロウ=リードの力を持つ謎の転校生の課す試練の中、カードをさくら自身の魔力で再生しつつ、恋愛の面で進展していく。
まあロリショタレズホモてんこもりの一見正常な変態的コミック、も一面だが、真実はさくらちゃんの成長をとても優しい目で描いた文句無しの最高傑作。
特にキャラクター全員の思いやりの深さ、人間的なレベルの高さ、そこから出る一つ一つの言葉にはもう言葉もないほど。そしてその魔法は本格的で、はっきり言って理解した上で複製して実際に儀式を行うのが(オカルトの体系を信じるとすれば)危険なほど一つの魔法体系をなしている。

2016〜「カードキャプターさくら クリアカード編」
 中学生になり、小狼くんとも再会しラブラブ幸せいっぱいのさくら、でもある夜夢を見て、カードに異変が…


今までの実績、現在の地位

 以前の実績については説明不要。
「なかよし」が奇跡的に取り込んだ最高の助っ人で、もちろんトップレギュラーとして 90年代後半の「なかよし」をほとんど一人で支えた。「Amie」計画でも中心となった。

 だが、あまりにも存在が大きく、しかも異質だったため、去った後の「なかよし」には大きな混迷が起きている。
 現在も「ちょびっツ」をはじめ多くの作品をあちこちで描き、アニメも含めて活躍している。

 2016年、意外すぎる復帰。


個人的な感じ、思い出

「なかよし」に来た、それだけでもショッキングだった。
作品はもちろん大好きで、個人的にも「聖伝」からチェックを入れていたほどだ。
今まで、少し「なかよし」については醒めた目で見ていたのだが、さくらちゃんが雪兎さんにふられて小狼の慰めで立ち直るシーンで、今更ながら本気で少女マンガをやっていると気づいた。「カードキャプターさくら」のアニメ化は少々遅すぎたような気もするが、NHKでなければ保てないクオリティを持てたのは幸運だと納得している。