ちゃお2009年8月号感想

一点豪華、ではありましたが今月号はさすがに「なかよし」のほうが思い切りがよかった、としか。

もり先生の表紙は嬉しかったです。やはり力がはっきり伝わってきますね。

ぐぐっと極上!めちゃモテ委員長(にしむらともこ)こっちむいて!みい子(おのえりこ)世界制服☆ハニー(葵みちる)姫ギャルvパラダイス(和央明)ちび☆デビ!(篠塚ひろむ)とんでる!ポニーテール(もりちかこ)ショコラの魔法(みづほ梨乃)オレ様キングダム(八神千歳)神様のリング(小原ショウ)彼と彼女と彼女(森田ゆき)くまップリ(竜山さゆり)次号予告

ぐぐっと極上!めちゃモテ委員長
一番のクライマックスのはずなのになんだかいつもどおりという感じが強いです。
最初は未海ちゃんがやられるはずがないから別の事情でいないんだと思っていました。
仲間というか警察を呼ぶという選択肢は全くないのでしょうか。
未海ちゃんを取り押さえたのはどうやって…人数と力で押し切ったなら、こっちも怪我してますし興奮状態のはずですからどうするにせよその場でだと思いますけどね。
中学のときの怨みというのもカッコ悪い話です。でも一発ずつ殴るというのも…リアリティが低いというか…まあリアルなことは「ちゃお」で言葉にするわけにもいきませんしね。
東條くんの出かたはカッコよかったです。女の子にとっては夢のようなシーンでしょうね。
縄を切る、というかこの状態から立ち上がるほうが楽なのでは?
そして久々に出たヤンキーモード…すごい迫力でした。
映像両を送る、というのも実に有効です。映像関係の情報機器の発達がいじめや犯罪を、抑止するものなのかそれともより極悪にするものなのか…方ありえますね。
「今度委員長に手を出したらオレたちが許さない!」も決まりました。
逃げたのを追いかけて…歩道橋とはまたいいシチュエーションです。
好きだ、と一言だけ…これもすごく嬉しかったです。散々引っ張ってくれただけの事はあります。
うすうす気づいてた、ってそりゃ気づかなかったら馬鹿ですよ。
虫刺され…あくまで毎回一つはモテメッセージ、というのも忙しいです。
これで最終回ではなく…まだいろいろあるんでしょうかね。

こっちむいて!みい子
この系統のネタは楽しいですね。
怖がりで怖い話を知らない、というのは幸せな話です。
赤がいい青がいい、ってトイレで言われたら知ってる人…少年ジャンプの人気連載に出たネタですから、ある年代に属する人のほとんどは知っているはず…はショック死しますよ。
確かにこれは笑うしかないです。
未来の結婚相手が映る鏡、そりゃもう…みんな確認しますよね。
実際、小学校の同級生と結婚する子供ってどれぐらいいるんでしょう。地域・階層によっても違うでしょうか?地方では上京しなかった子には選択肢はない…と言っても今は地方に雇用はないそうですし…私立に行く階層は進路がばらけやすいですね。
現実的に、小学校での恋人が中高大と、寮生活や都市での一人暮らし、社宅生活を含めたバラバラの学校住所で暮らして結婚に至るのは非常に困難でしょうね。
吉田くんもせこいことしますね。
先生も昔のこういう話は…照れくさいでしょうね。
で、結局竜平くん…わかっちゃいますけどね。

世界制服☆ハニー
相変わらずこのノリは強烈。とことん童心に返れば一番楽しめます。
かわいいけどおバカ、というのも苦笑させられます。
順調すぎてつまらない、そこでの出会い、これも王道で楽しい!
まあ確かに、「何その態度」は間違ってません…誰もそういうこと言ってくれる人はいなかった、というやつでしょうね。
怒っているのに表情と「キュン」は一目ぼれなのも楽しい!
クラス、南中のアイドル、というのはこの学校ではすごく大きいかもしれませんが、全国レベルで言えば…それが悲しいところです。
世界制服…あまりのアホさに口もきけませんが、断言します。彼女と同じ年齢の頃の僕は彼女よりよっぽどバカです…というか「制服」なんて漢字絶対書けませんでした…し、彼女みたいに考えを言葉にして口に出す能力なんてありませんでした。あの頃の僕に彼女の靴の紐を結ぶ資格もありません。
校舎案内したり客観的には必死でアプローチしてるのが見ていて可愛いです。
「ハートを征服してみせるから」の魅力は素晴らしいです。
さて前の学校で何があったやら…まずそれからでしょうか?色々楽しそうです。

姫ギャル☆パラダイス
傘・花・豹柄…で…ターザンは大笑いするしかありませんでした。
シャワーでのこれは、まあ「なかよし」で色々慣れてます。でもなんですかこの体は。男女以前に人類じゃ…
コマも車の屋根もぶち抜く盛りというのもすごいです。
それで同居とは…
部屋を見られていきなり掃除させられる、この二人が夫婦になったらそれはそれで大変そうです。潔癖症と散らかし屋はある意味別の種の生物ですから。
いちごのお城というのもすごい…
蟹の詰め放題、ってカニも臭いんですけどね。
男状態の彼を見つめている、って確かにこれは幸せでしょうね。
そしてそのまま自分も寝てしまうというのはとてもロマンチックですが…あああああああ。この寝相、実は同様である読者やその親も少なくないのでは…
彼も結構女の子に夢持っていたのでは?それを思うとかわいそうです。

ちび☆デビ!
どうしたのかすごくやきもきさせられます。
一切入るのを拒否する態度…残される人々にはすごくこれは傷になってしまう、ということは覚えておいたほうがいいですよ。
現実の子供は…それを考えるとぞっとします。
ほのかちゃんも結構衝動的…しかし真さんでつくづくよかったですね。
何もかも二倍になる苦労は、多分双子の親は死ぬほど知っているでしょう。年子の親は…?
砂人形をなでようとして壊してしまって泣き出す、というのもすごくありえます。何でこんなに子供の心がわかるんでしょう。
しおりちゃんが作ったものじゃないと魔法が出ない、というのは…
しかし人の家の前で泣くというのは確かに信じられませんが…というかあくまで説明しませんね。
一体何があったのでしょう?多分、ライちゃんのことを思いすぎてだと思いますが。僕も身を引く以外の思いやりを知らないのでそんな気がします。

とんでる!ポニーテール
結構病んでますね…四コマも面白かったです。
マリオギャグは毎回吹っ飛びます。
つばめちゃんが決めるときには…読み返してみると積み上げのうまさが光ります。
やる気を失った綺更ちゃんにはびっくりしました。
ライバルがいない、って世界には?金メダルとを取ってから言う言葉ですし、金メダルを取ったとしても、特に旧共産圏全盛期のサイボーグたちはまさに人間以上の存在、簡単に追いつける存在ではないのでは…
この決意までの彼女の心の動きは、よく読み返してみれば底流に描かれているのでしょうか。
見られる、と意識したらガチガチになってうまく演技できなくなる、というのもリアルで圧迫感が強いです。
動物に励まされて、あらためて初心に帰っての演技は実に美しかったです。
涙とともに「体操が好き」そういうだけなのがこれほど…
さて次からどんな展開が待っているでしょう。思ったより重みがある作品です。

ショコラの魔法
今回はどちらが善悪ともつかない、不思議な展開でした。
チョコレート作り自体がすごく華麗です。
いきなり絵に描いたような高慢お嬢様で…
カオがいーからつきあってるけどたいくつ、ってそれは…本当の恋の幸せを知らないから不幸かもしれませんし、逆にその痛みを知らないから幸せともいえます。
「亮一くんかわいそう」と美樹ちゃんが漏らすところを読み返すと、まさかこんな結果になるとは信じられないというのが正直なところです。あやめちゃんが不幸になって美樹ちゃんが幸せになるに決まってると思っていました。
立ち聞きしたときのあやめちゃんの般若顔は結構ぞっとしましたね。
親との関係の悪さ、これはどのような性質なのでしょうか。
彼女に他の女の話をするのは彼も悪いです。
この怒りの激しさも、親との関係がもとでしょうか?
ここからつき落とせば…殺人未遂です。当然亮一くんにも嫌われます。
怒りばかりが暴走している時にこの店に足を踏み入れて、となったら当然自滅するほかないと思いました。いいミスリードです。
不自由はない、でも…目標と愛は欲しくないですか?全力を出し切っても手に入らないかもしれない、全力を出し切らなければその魅力に気づくこともない目標…そして愛。
単にコケにされたくない、というのはむしろ哀れにしかなりません。
一番大切なもの…彼女は何が自分にとって大切かさえわかっていない、何が欲しいかも…
欲しいものがわかっていて、それを得られないこともわかっている僕とどちらが悲惨でしょうか。
時間が戻っている、それでも同じやり取りをしてしまう、というのは…たんに彼女の頭が悪いからか、読み返してみればそれも美樹ちゃんが上手をいっているからなのか…
自分が落ちれば彼は助けてくれる、そして本当に助けてくれて…彼女の精神年齢いくつでしょう。五歳児の行動では?
この傷の深さはぞっとしました。下手をすると動脈…致命傷、そうでなくても外傷性気胸は…
絶対にこの場合抜いてはいけません。抜いたら呼吸ができなくなり、また栓が抜けて大出血して死に至る可能性があります。
美樹ちゃんのいきなりの変貌には驚きました。
利用しただけ、って人命さえ…それでもっと苦しめてやりたい、もっと足りない…なぜそこまで壊れるほど…
地位を失って亮一への思いを自覚したなら、完全にハッピーエンドじゃないですか。
そして美樹ちゃんの気弱な心をもらったから、あれほどの邪悪になってしまうとは…気弱な心に良心も含まれていた?だとしたら、それを奪ったショコラちゃんが一番悪いということになります。誰であろうと邪悪にできてしまうということですから。
増刊での美樹ちゃんの物語も読まないと、この話は完結しそうにない…ずるい、といい意味で思います。

オレ様キングダム
…そのうちやると思った…
呆れて体の力が抜けてます。
興奮して走り回るのもなんとなくわかります。
頭ぶつけてにへらと笑っているのもすごい。
事故○○○…何をするんでしょう。何をどうやって事故で…
誰がこんな写真撮ったんでしょう。瞬くんと輝くんも容疑者なんですが。
破り捨てた黒澤くん、すごくカッコよかったです。
「キスしたと思ってねーから」はむごい…
椅子に接着剤とか、嫌がらせが始まるのは読み返すと落ちがわかっているので平気ですが、最初は結構きついです。
というか接着剤がついているのはスカートなのですから、カーテンでも持ってきてもらってそれに隠れてロッカーの体操服にでも着替えればいいです。もし皮膚に完全についていたら危険ですから保険委員に言って医療処置。
それを考えるとこれ、障害未遂・器物損害罪は構成していますね。
「今の話くわしく」と笑顔で、これはすごい。
ロッカーの人形はさりげなく強烈。
いきなりの呼び出しというかガラスの仮●目は八神先生がやると強烈ですね。
問答無用で吊るすというのも…ええと、一々罪名数えるのが面倒。
黒澤くんが来てくれて白馬くんナイスキャッチ、それで何この笑顔というか白馬くん報われない…
「へぇ…よくわかってんだな」は笑うしかありません。ざまーみろ、です。
白馬くんの嫌がらせ半分の「みんなにキス」…でも結局それが墓穴になりましたね。
というかキスもある程度性病のリスクがあるので不特定多数とやるのは危険ですけど。少なくとも虫歯菌は伝染りますし。
で、男同士…どうせなら見開き二ページ全部使っても…新聞部だけが得しましたね。これだけスクープを得られるのは高い取材力です。
…ののちゃんが二人ともにキスしてしまえば口直しにはなると思いますけど。

神様のリング
あまりに激しい情熱と、あまりに深い闇…
輪花ちゃんには善悪というのはないのでしょうか?あまりに自分の苦痛が激しすぎて、善悪を考える余地がないのでしょうか。
瞳子ちゃんの平気そうな笑顔にはほっとしました。
あえて柊也くんと接しようとしない瞳子ちゃんの様子がすごく不安になります。
簡単な方法を使いたくない、というのも不安です。やはり別れ話ではないか、と。
あまりに恐怖が大きい柊也くん…でも、戦前生まれの人はみんな成長までに兄弟姉妹もクラスメートも普通に亡くしています。食糧事情が良くなり、ワクチンと抗生物質で伝染病が事実上克服される以前の子供の死亡率は今のこの想像を絶するものがあります。
死は特別なことじゃない、というか誰もがいつかは死ぬんです。技術的特異点で不老不死技術ができたら別ですが。
放送室を乗っ取っての…
「悪いことしたって思ってる」というのはどう見ても嘘ですね。彼女からは自分の苦しみしか見えません。
この状態は彼女自身にとっても幸せではない…必要なのは精神医療か宗教なのでしょうが、精神医療は今はまだ不完全ですし本人の同意が必要、宗教は質を評価する術も離脱プログラムもないというジレンマがあります。
全力での「好き」が痛いほど伝わってきます。
「心から笑える日が」「ココにいるってことだけは」…何も求めない、なんて大きな愛…輪花ちゃんには触れたくもない、まるで吸血鬼が日光に触れてやけどするような…
「私といっしょにお兄ちゃんのところへ」って、求めているのはそれだけですよね?死神と結婚している…
僕がここで聞いていたら、ナイフを抜き打って目に寸止めしますよ。死の恐怖を本気で味わえばわかるでしょう。

彼と彼女と彼女
何でこんなオチに、と苦笑しますがなんとも言えず魅力的です。
夢というか本編とあまり変わらないんですが。読み返せば本編のほうがすごいんですが。
エレベーターが開いたら美鈴ちゃん…まさか色々盗聴とかされてます?
呆然としている二人の表情が面白いです。
どこでなかれても冷たい目で見られるのは仕方ないです。諦めて泣かせましょう。
おにあいといわれるのは美鈴ちゃん、というのがどうしても気になってしまう、というのがかないませんね。
迷路で女二人にしておいてあみかちゃんだけをさらう、というのはうまい。というかどこ触ってます?
で、観覧車でなぜか女二人だけ…さてもう逃げ場無し、となると美鈴ちゃん、強いですね。
それでわかりあっちゃうのがなんだか怖いです。女の子って…
いきなり女同士のキスにはびっくりしました。というかつい前で男同士のキスを見ただけなのに…どんな雑誌になるんでしょうか。
で、最後に宮原くん…とんでもないことをしでかしてくれました。
さらにみんなの前でのキス、もう脳味噌パンクして暴れたくなります。
なんというかかなりすごい作品でした。なんとも言えずすごく魅力的なんですよ。
次回作…これ以上何をやるのか心配ですが楽しみにしています。

くまップリ
夏にチョコレートは溶けますよ。
溶けるのを前提に、カップに入っていれば問題ないんですが。というか缶詰だったら理想的な保存食かも、缶にスプーンをつけて体温で溶かして食べるのを前提に。乾パンやビスケットにつけるにもいいですし。あ、チューブでもいいですね。
しかし、これ…もし携帯電話がなかったらどうしていたのでしょう。考えるだに怖いです。
意地でも行きたがるオージがなんだか可愛いです。
縫うだけで直る…というか治る、ですねこれは。
海どころか宇宙のどこでも行けるんですけどね。
みんな好き勝手に遊んでいるのが、なんというか読み返すとほっこりします。
そして…海でのぬいぐるみの運命といえば、某ゲームを思い出してしまいますね。
サメの歯はたしかにいい土産ですね。真珠というのは貴重な…マグロも高価ですね。
みんなの傷を繕ってやるのがあったかいです。

来月号は中原先生の新連載、ある意味中原先生にとっては正念場かも。そしてそれがヒットかどうかは「ちゃお」にとっても大きいです。
「メイドじゃないもん!」の連載再会はどうなるでしょうか?
能登山先生の本格登場はすごく嬉しいです。

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